▲堀田さん
マシン性能だけじゃない! フォーミュラは「総合力」の戦い
 2007年度に第5回を迎える「全日本学生フォーミュラ大会」への参戦をめざすのは、チーム“Grandelfino(グランデルフィーノ)”。万全を期すための2年計画。来年9月の参戦に向けて、堀田大樹さん(機械システム工学科2回生)をリーダーとする10人の学生が、村田滋助教授はじめ7人の教員の指導を受けながら、準備を進めている。
 何もかも初めての経験で、すべてが手探りだ。最初に、英語で書かれた大会のレギュレーション(規定)を翻訳しなければならないという難関もあった。人間が乗るものなので、安全性に関する規定がものすごく多い。ここをしっかりと押さえることがいいマシンづくりにつながるという思いで、みんなで協力し悪戦苦闘した。
 軽量・高出力のマシンを設計し製作するためには、さまざまな最先端技術が要求される。機械工学だけでなく、電気情報工学、カウル(ボディ)をつくるための材料工学など。外観のデザインもカッコよくしたい。専門以外のことは一から勉強する。さらに、プロジェクト全体のマネージメント、コスト管理、広報、やらなければならないことは山積み。それらすべての総合力が「学生フォーミュラ」では試される。外部にも協力者を求め、スズキにご協力いただけることになった。心強い応援団を得て、浜松まで出かけプロのアドバイスも受けている。
▲荒木教授をまじえて議論。時間はいくらあっても足りない。

 今年は、試作機を1台作りあげる。走行テストを繰り返して問題点を明確にし、解決策を練って、来年の「大会参加エントリー」「マシン性能評価レポートの提出」「大会への参加」という本番にのぞむ。
 現在の目標は、「人が乗って前に進む車をつくること」と謙虚。足元を固めようとする一方で、彼らのまなざしは「世界」という舞台を見据えている。

 


▲河本さん
後輩にひき継ぎたいのは 洛西寮の「スピリッツ」
 「洛西寮は本当にいい寮です。イマドキ、寮なんて…と思う人がいるかもしれないけど、それはちがうと思う。学年も専攻も趣味もちがう同年代の人たちと同じ時間・空間を共有することで、かけがえのない友人と出会い、一生の宝物になるような経験ができます」と思い入れたっぷりに語るのは、いまや寮の重鎮であり、「洛西寮ウッドデッキ製作委員会」の中心メンバーである河本史臣さん(造形工学科4回生)と伊藤宝さん(電子情報工学科4回生)。 「この寮で出会ったみんなで何かしたい」という漠然とした寮生の思いは、寮の中庭にウッドデッキをつくる構想へとつながった。昨年、造形工学科の人たちが授業のなかでキャンパス内に製作したウッドデッキがヒントになったこともあり、造形工学の山本建太郎教授に指導を依頼。快く引き受けていただいた。
▲「学生たち自らが自分たちの住む環境をつくっていこうという姿勢を評価したい」と山本教授。学内のウッドデッキで河本さん(左)・伊藤さん(右)と。

 コンセプトは「楽しいアウトドア リビング」。河本さんが寮生のアイディアをまとめて、実施図面を作製。さらに模型をつくって、細部についてみんなで侃々諤々の議論をした。夏休みに入ってから中庭の整地や測量を開始。学内の工房で部材のカットや防腐剤を塗る作業をすませ、現場へ運んで組み立てる。今秋には第1期工事が終了する。

 3年計画で、一応の完成をみる予定だが、その後も後輩たちに受け継がれるものにしたい、という。ある意味で完成することのない、どんどん進化するウッドデッキになることが願い。それは、居心地のいい寮をつくるために、みんなで知恵と力を出し合っていこうとする「洛西スピリッツ」を次代に伝えることを意味する。ウッドデッキはその象徴となるにちがいない。

 


▲狐塚さん
山ほどの失敗と動いた瞬間の喜びは 自信を生みだすエネルギー!
 NHK主催「大学ロボコン大会」「全日本マイクロマウス大会」の2007年大会出場をめざし、ロボット製作を始めたのは、44人の学生と教員5人のプロジェクトチーム。
 始まりは、工芸科学研究科の澤田祐一助教授が掲示板に貼りだした「大学ロボコン」の小さなポスター。大学の講義は座学が中心で、ロボット製作のように様々な技術を集約して、実際に一つの物を作りあげることは少ない。「ものづくり」を経験するという面で、授業では満たされない好奇心を持て余していた学生たちが、澤田助教授の呼びかけに続々と集まった。
 彼らのものづくりへの情熱はいま、試作機との格闘に向けられている。最初はうんともすんとも反応しなかったものが初めて動いたときにはみんな、目の色を変えた。試作機を最終的な形まで仕上げるのが目下の目標。思いどおりに動かないのはなぜか。問題点の発見も、解決策の選択もすべて自分たちで考えなければならない。山ほど失敗し、ロボットに慣れながら、要素技術を磨く。その技術を応用して、2007年の競技ルールに合わせたロボットづくりに入る。スピードの追究が大きな課題になりそうだという。
▲悪戦苦闘で試作したライントレースのロボット。赤外線センサで色を識別し、黒のライン上をたどって前進する。

 来年6月開催予定の本大会に出場するには、今年12月の設計等に関する「書類審査」と2007年3月の「ビデオ選考」をクリアしなければならない。本大会で優勝すると、日本代表としてABUアジア・太平洋ロボットコンテストに出場することになる。
 現在、ロボコンに挑戦する3グループと、マイクロマウスに挑戦する1グループが、それぞれに準備を進めている。ロボコンでは3グループを別々にエントリーする予定。互いをライバルとして、より優秀なロボットづくりをめざす。
 試作機が完成した時点で、デモンストレーションを計画しているそうなので、乞うご期待!「恥ずかしくないものを作れるようにがんばります。期待してください」と自信にあふれるコメントが力強い。