材料化学系 則末智久准教授が「堀場雅夫賞」を受賞しました

平成27年10月16日、本学材料化学系 則末智久准教授が「堀場雅夫賞」を受賞しました。

同賞は、HORIBAグループが創業者である故・堀場雅夫氏の名を冠して創設した社外対象の研究奨励賞で、画期的な分析・計測技術の創生が期待される研究開発に従事する国内外の研究者・技術者を支援するものです。今年は、「ナノ粒子計測」をテーマとし、則末准教授を含む3名が受賞しました。

受賞対象となった研究のタイトルと概要は以下のとおりです。

【タイトル】
動的超音波散乱法による懸濁微粒子溶液のダイナミクス解析

【研究概要】
溶液中に分散したナノ粒子の粒径や分散状態を計測するには、試料にあてた光が粒子によって散乱する様子をみる「動的光散乱(DLS)法」が一般的であるが、粒子濃度の高い不透明な試料では光が透過しないため、DLS法の応用は困難であった。
同准教授は、光の代わりに「超音波」を試料に照射する「動的超音波散乱(DSS)法」をこのような高濃度試料に適用し、さらに当初マイクロメートル(μm)オーダーであった検出下限を数十ナノメートル(nm)まで伸ばすことに成功した。加えて、超音波を様々な波長成分に分解することで、空間情報の取得や運動様式の識別も可能であり、この研究は、インクや半導体粒子、機能性ゲルなど不透明な分散系の構造・分散状態の解析への応用が期待される。

※詳細はこちら(「堀場雅夫賞」のWebサイト)をご覧ください。