科学研究費基盤研究(A)
「高齢者、介護スタッフの思いを記録し記憶へと繋ぐシステム」 第1回研究会

科学研究費基盤研究(A)「高齢者、介護スタッフの思いを記録し記憶へと繋ぐシステム」(研究代表者:京都工芸繊維大学・桑原教彰)第1回研究会を以下の要領で開催します。
 参加費は無料です。

【 研究の概要 】
グループホーム(GH)に入居直前、直後の認知症高齢者(本人)を取り巻く状況は悲劇である。家族は介護で疲弊し無関心となり、非日常的空間へ無理やり押し込まれた本人は介護スタッフとの関係性を構築できず孤立無援となる。そこで介護施設が本人の安らぎの空間になるよう、心地よい記憶を形成する補助が可能なシステムを研究開発する。認知症者は短期記憶を残すことは困難だが感情の記憶は残る。そこで本システムは、過去の記憶だけでなく現在の生活での様々なバーバル、ノンバーバル情報を記録し断片を紡ぎ、本人が幸せを感じる記憶の形成を補助する。これら記録は支える側が本人の記憶のエビデンスとして共有する。これにより本人のQOL向上、介護負担感の軽減を実現する。これは認知症者だけでなく、施設入居の高齢者一般の介護にも有益な支援ツールになると期待される。

【 日 時 】
平成27年6月8日(月) 13:30~17:00
【 場 所 】
京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 西部構内 13号館(総合研究棟)4階 多目的室
(※キャンパスマップをご覧ください)
【 プログラム 】
13:30-14:30
《 特別講演 》

「日本における認知症ケアの現状とICTに期待すること」
(有)ティーエムメディカルサービス 代表・グループホームてらど施設長 土井輝子

「高齢者、介護スタッフの思いを記録し記憶へと繋ぐシステム」
京都工芸繊維大学 准教授 桑原教彰

14:10-15:30
《 一般公演 》

「気付きを記録するコトデータベースと気付きの分析」
産業技術総合研究所 主任研究員 三輪洋靖、研究員 渡辺健太郎

「思いを引き出し記録するコミュニケーションロボット」
関西大学 准教授 米澤朋子

「人物をトラッキングし情動抽出を目指す移動型ロボット」
東京大学 教授 太田順、准教授 山下淳

「認知症ケアの評価のための質的研究」
岡山大学 助教 杉原太郎

15:30-17:00
《 フリーディスカッション 》
17:00
終了