オープンキャンパス2022研究室紹介(応用化学課程)

応用化学課程の研究室(38グループ)(高分子材料デザインコース材料化学デザインコース分子化学デザインコース機能物質デザインコース)の概要を紹介します。 もっと詳しく知りたい方は、応用化学課程のホームページもご覧ください。

高分子材料デザインコース

機能高分子設計研究分野  (坂井 亙、木梨 憲司)
【研究テーマ】新規光機能性、新規機能性繊維、ポリマーサステナビリティ(持続可能性)、劣化反応機構解明、高分子反応による高機能化
【キーワード】有機フォトリフラクティブ材料/光造形/新機能性繊維/フォトクロミズム/サステナビリティ/劣化反応解析/高分子反応

 本研究分野では、高分子材料の新機能性および反応性に関する研究テーマを、国際的な水準で展開しています。具体的には、
1)新規光機能性:動的ホログラムや二光子励起ナノ構造構築による次世代の光デバイスの研究
2)新規機能性繊維:クロミック色素を用いた放射線感応繊維とナノファイバーの特徴を活かした油水分離膜の研究
3)高分子反応:サステナブル社会に向けた高分子材料の劣化反応解析と長寿命化および高機能化
の研究などです。それぞれのテーマにおいて、新しい高分子材料の合成から評価、応用まで、幅広く研究活動が行われています。また積極的に企業との共同研究も行うことで、社会貢献や高分子工業の発展につながる取り組みも行っています。学生達は、研究内容をより深く理解し、自ら問題解決するための研究指導を受け、国内外の学会発表のほか、学術論文執筆の経験も積むことができます。

高分子フォトニクス研究分野  (町田 真二郎)
【研究テーマ】光機能性有機材料及び刺激応答性高分子材料の探索とその物理化学的性質の評価
【キーワード】発光性ナノ粒子/単一分子分光/刺激応答材料

 有機・高分子材料の光物理化学過程の探求を通して、光・電子機能性の発現メカニズムと制御についての研究を行っています。材料の物性・機能性を決めているのは、個々の構成分子の化学構造に加えて、それら分子のナノ・ミクロサイズの分子配向・配列などの凝集構造です。
 機能性分子の凝集構造やミクロ環境を制御するために、リビング重合などの手法を用いて、ブロック共重合体、両親媒性高分子ミセル、温度応答性高分子などに機能性分子を組み込んだ、新しい材料の合成を行っています。得られた材料の特性を、溶液やナノ粒子、単一分子状態の時間分解レーザー分光や共焦点顕微蛍光測光システムなどによって評価しています。その成果を元に、新しい光・電子機能性材料や刺激応答材料の実現を目指しています。

高分子物理学研究分野  (山雄 健史、稲田 雄飛)
【研究テーマ】有機半導体の結晶成長、革新的光・電子有機結晶デバイスの開発
【キーワード】有機半導体/結晶成長/発光特性/電気特性/デバイス開発

 目覚ましい性能を示す有機デバイスを実現するため、新奇な有機・高分子半導体材料で結晶試料を作製し、それらを用いて新たなデバイスを構築しています。有機半導体レーザーや高効率フレキシブル太陽電池の実現を目指して研究を進めるのに並行して、キャリア移動度、屈折率、発光特性、結晶構造解析など、有機結晶に特有な基礎物性の評価にも力を入れてきました。
 有機結晶の示すユニークな光・電子物性は、国内外の研究者の注目を集めています。最近では新たな材料開発にも着手し始めています。

高分子物性工学研究分野  (則末 智久)  ※則末 智久教授の紹介動画はこちら
【研究テーマ】ナノ材料の設計と散乱法による構造・ダイナミクス解析
【キーワード】超音波散乱法/ポリマー微粒子/高分子構造/高分子物性

 本研究分野では、ポリマー微粒子からエマルションまで幅広い材料を設計し、独自の手法を用いて、その材料の物性や構造を調べています。研究室で開発された超音波散乱法は、光が通らない懸濁液中の微粒子の力学的性質が非接触で解析できるなど、とてもユニークな特長を有しています。また、固体粒子を被覆したエマルション、コロイドソーム、スプラボールなど様々な構造を有する機能性微粒子を開発しています。このように本研究室では、有機高分子材料のみならず、無機材料や金属材料なども取り入れたより広い視点で材料設計を行っており、これまでにない新しい機能や性質を織り込んだ材料開発に取り組んでいます。
 なお、則末教授の研究テーマは2019年12月に本学の注目研究として紹介されました。

ナノ材料化学研究分野  (中西 英行)
【研究テーマ】無機/金属複合系高分子材料の開発
【キーワード】金属ナノ粒子/高分子材料/エネルギー貯蔵・輸送・変換

 物質はサイズが小さくなると特殊な性質を示すようになります。私たちの研究分野では、金属ナノ粒子をはじめとするナノ材料の化学を開拓し、高分子材料と組み合わせることで、今までにない新しい材料を創り出すことを目標にしています。研究室では、高分子化学、物理化学、電気化学などの分野を横断しながら、材料の設計と合成から評価を幅広く行い、着目した科学的事象の機構解明に取り組んでいます。それらの取り組みを基礎にして、伸縮性導電材料(繊維/フィルム/ゴム)、電気化学キャパシタ、センサ、不均一触媒、多孔体などのエネルギーに関連した複合領域で材料の研究開発を行っています。
 なお、中西教授の研究テーマは2020年2月に本学の注目研究として紹介されました。

繊維高分子材料研究分野  (藤原 進、橋本 雅人、水口 朋子)
【研究テーマ】高分子を始めとしたソフトマターの構造形成機構の解明
【キーワード】ソフトマター/高分子結晶/構造形成/ガラス転移/計算科学

 高分子を始めとしたソフトマターと呼ばれる物質に共通する特徴の1つとして、メゾスコピックな空間スケールでの秩序構造形成を挙げることができます。ソフトマターは階層構造を有することが多く、圧力や温度、濃度などを変えることにより容易にその構造を変化させることができます。そのため、構造制御の工夫により多種多様な物性を発現する新規材料として期待されています。
 我々の研究室では、X線回折、電子顕微鏡、光学顕微鏡、赤外線吸収、熱分析、計算機シミュレーションなどの手法を主に用いて実験を行い、ソフトマターの構造と物性の関係や構造形成過程、相転移現象などを物理学的に解明していくことを目的とした基礎研究を進めています。

繊維高分子力学研究分野  (西川 幸宏)
【研究テーマ】高分子ソフトマテリアル・多相系材料の力学物性、構造解析および機能創出
【キーワード】ゲル/エラストマー/高分子液晶/ポリマーブレンド/高分子複合材料

 エラストマー、ゲル、ポリマーブレンド、ポリマーコンポジットなど多岐にわたる高分子系ソフトマテリアルのレオロジー的(力学的)性質を中心とした物理化学的性質と、これらの系の内部構造の相関関係を解明することを目標としています。自作の二軸伸長装置などを用いて高分子系ソフトマテリアルの力学挙動を多角的に調べるとともに、内部構造を三次元的に観察できる種々の顕微鏡法とX線CT法及びそれらの解析法を開発しています。
 また、液晶とエラストマーのハイブリッド材料が示す多様な刺激応答特性や、ポリマーコンポジットの電波吸収性や導電性などを調べ、新しい機能性材料の創製や物性向上の指針を与える研究を行っています。

繊維製品設計研究分野  (田中 克史、 髙﨑 緑、小林 治樹)
【研究テーマ】エレクトロレオロジー、ナノファイバー、材料の構造と力学物性
【キーワード】ナノ粒子分散系/溶媒フリー/高強度繊維

 ナノ粒子分散系、液晶系を中心として、流体の力学挙動が外部電場に対して応答するエレクトロレオロジー(ER)効果の研究を行っています。これらの研究に関連して、ナノ粒子、ナノファイバー複合系・複合薄膜における分散・凝集と諸特性の制御を検討しています。
 また、炭素繊維やアラミド繊維など、比較的軽量で高強度な繊維材料について、力学物性や構造などの研究も行っています。一方、溶媒フリーの新規紡糸法によるナノファイバーの創製とその新機能発現に関する研究も推進しています。

物性物理学研究分野  (八尾 晴彦、辰巳 創一)
【研究テーマ】ソフトマターの状態と状態変化の本質的特徴の解明
【キーワード】高分子/液晶/脂質膜/タンパク質/分子ガラス

 物質の性質(物性)を物理学的な観点から研究する分野を物性物理学と呼びます。本研究分野では、液晶、脂質膜、タンパク質、分子ガラスなどのソフトマターが、状態変化(相転移、変性、ガラス転移など)するときの熱容量、誘電率、熱膨張率、密度などの物理量を測定し、そのときの構造の変化をX線回折や電子顕微鏡で調べて、ソフトマターの状態や状態変化の本質的な特徴を明らかにし、それがなぜ起こるのかを理解するための研究を行っています。
 これらの研究を行うために、微小な熱容量の変化を検出できる超高感度の示差走査熱量計(DSC)や、高感度DSCとX線回折の同時測定装置などの開発も行っています。

機能有機材料化学研究分野  (浅岡 定幸、鈴木 智幸)
【研究テーマ】高機能性ナノ構造材料の精密分子設計、新規気体分離膜の創製
【キーワード】有機合成化学/ナノ構造材料/エネルギ-関連化学/気体分離膜/有機-無機複合材料

 本研究分野では、精密に分子構造を設計することができる有機合成化学の技術に基づき、高度な機能を有する新奇な材料を創製することを目的として研究を進めています。
1)階層構造の精密設計による高機能性ナノ材料の創製:生体中では機能性分子群が精緻に配置された高度な階層構造を形成しており、これらが互いに協働することによって高度で複雑な機能を発現しています。本研究室では、分子を材料内部のナノ空間に意のままに配列させる方法を開発するとともに、得られる階層構造に基づいて高度な機能を発現する材料の創出を目指しています。
2)高性能気体分離膜:膜材料を用いた気体の分離・精製は、簡便かつ安価な手法であり、今後、二酸化炭素回収・貯蔵、バイオガスのエネルギー資源化などへの応用が期待されます。本研究室では、環境およびエネルギー問題の解決に役立つ新規な気体分離膜の開発を目指しています。

 

材料化学デザインコース

原子分子物理化学研究分野  (高廣 克己、細川 三郎、寺澤 昇久)
【研究テーマ】量子ビームを利用した表面構造解析、表面改質および触媒材料開発
【キーワード】原子衝突/イオンビーム/環境触媒/光電子/放射光X線吸収分光

 宇宙の誕生以来、「原子衝突」を繰り返しながら、原子、分子、物質、生命までもが誕生してきました。本研究分野では、広いエネルギー範囲での原子衝突過程を、イオンビームとプラズマを用いて研究しています。このような研究活動を通して、宇宙の成り立ち、自然界の成り立ちを明らかにすると同時に、特殊無機材料表面修飾と表面高機能化に取り組んでいます。
 さらに、年々深刻化していくことが予想される環境汚染や石油資源の枯渇問題の解決を目指して、「環境・エネルギー」の観点から新規触媒材料の開発も進めています。触媒材料開発では、放射光X線吸収分光をはじめとする様々な分析手法を利用し、固体表面での分子吸着挙動やそれに伴う金属種の状態変化の追跡を試みています。

励起分子工学研究分野  (一ノ瀬 暢之、永原 哲彦)
【研究テーマ】分子の励起状態に関わるレーザー分光及びレーザーの化学への応用
【キーワード】励起状態ダイナミクス/光化学反応中間体/レーザー応用

 光吸収により生成した励起状態の分子がエネルギーを失う緩和過程などの光エネルギーの流れを把握することは、光化学反応や光エネルギーによる電荷生成など、光に対する物質の応答現象や応用技術を研究する上で非常に重要です。
 本研究分野では、「励起分子の挙動や有機ナノ粒子中の励起エネルギー緩和、高強度レーザー照射に関わる物理化学現象、化学反応中間体の測定あるいは測定方法の開発」などの研究を行っています。
 特に、ラジカルイオンの励起状態に関する蛍光過程などの光物理化学過程、励起状態分子が起こす分子内、分子間プロトン移動反応、液中レーザー誘起プラズマ・衝撃波発生が関わる高温・高圧状態の物理・化学現象などについて研究を行っています。

ナノ物性化学研究分野  (野々口 斐之)
【研究テーマ】温度差発電材料の開発:安心安全な社会を支えるエネルギー技術
【キーワード】熱電発電/エネルギー変換/カーボンナノチューブ/環境発電/ナノテクノロジー

 しなやかな温度差発電(熱電発電)材料を開発しています。身の回りで余っている熱エネルギーを電力として有効利用し、充電の要らない検査デバイスの社会普及に貢献します。
 当研究分野では、特にカーボンナノチューブに代表される新しいナノ熱電材料の設計、基礎学理の解明、さらにはその社会実装まで幅広く取り組んでいます。これまでに有機化学や超分子化学のエッセンスを電子デバイス・エネルギー材料分野に積極的に取り入れることで、革新的な設計指針を提案してきました。現在もインフォマティクス(AI)支援による材料設計から、直感と手作業による新物質の発見まで、自由な発想で新しい機能や物性をもつ材料の開発を目指しています。

アモルファス工学研究分野  (角野 広平、岡田 有史)
【研究テーマ】機能性ガラス材料の創製と固体表面での新規機能発現を目指して
【キーワード】機能性ガラス材料/アモルファス材料/固体表面/走査プローブ顕微鏡/ナノ構造

 本研究分野では、主に、無機系固体材料を対象とした次の2つの分野で教育と研究を展開しています。
「ガラス・アモルファス材料」に関する研究では、ガラス材料を対象として、これらの材料としての優れた特性(成形加工が容易、広い波長範囲で透明、化学的にも環境に対しても安定であるなど)を原子、分子レベルから理解し、新規な機能性ガラスを創製するための基礎的な研究を行っています。
「固体の表面・ナノ構造」に関する研究では、固体表面やナノサイズの物質の新規な機能発現を目指し、金属、半導体、絶縁体材料について、走査プローブ顕微鏡を駆使して、原子・分子の吸着や雰囲気制御によって誘起される表面構造を高分解能で観察するとともに、物性測定等を行っています。

高温材料学研究分野  (塩野 剛司)
【研究テーマ】セラミックスの組織制御と機械的特性評価、廃棄物からの機能性材料の開発
【キーワード】セラミックス/構造制御/破壊靭性/機械的特性評価/ゼオライト

 本研究分野では、セラミック材料の機械的特性を評価するとともに、構造用・機能性部材として安定な役割を果たす材料を作製、その製造技術の確立や挙動・特性の評価研究を目指しています。ファインセラミックスだけでなく、耐火物、陶磁器などを対象としています。
 具体的には、1)機械的特性の測定・評価、2)ものづくりのプロセスに分けられます。
1)はモノリシックなセラミック材料だけでなく、複合材料、多孔体などの破壊靱性、破壊エネルギーなどの評価を通して破壊機構を研究しています。
2)では、新規プロセスによる省エネルギーと環境に優しい材料開発を目指すとともに、廃棄物を利用したセラミックスの作製にも取り組んでいます。

セラミック物理学研究分野  (PEZZOTTI Giuseppe、朱 文亮、MARIN Elia)  ※MARIN Elia准教授の紹介動画はこちら
【研究テーマ】分光分析装置を用いた生体材料、誘電体/半導体の構成材料の分析
【キーワード】生体医療材料/誘電体/半導体/ラマン分光分析/表面物理化学

 3つの材料研究グループ(生体医療、誘電体、半導体)から構成されています。生体医療材料では、主に人工関節の品質評価、インプラント時に発生する劣化メカニズムが人工関節構成部材に及ぼす影響を解析。誘電体及び半導体材料では、エレクトロニクス産業における機能性材料の微細構造並びに微小残留歪み解析により、高性能・信頼性の高い電子部品開発に貢献。
 これらを最先端分析機器、ラマン及びカソードルミネッセンス分光分析器を用いナノスケールでの解析を可能にしています。留学生を含む学部生-博士前後期課程学生が所属、教員も欧州やアジアを含めた幅広い価値観で活発な研究環境を作り、本物の国際化を目指しています。
 なお、PEZZOTTI教授の研究テーマは2022年1月に本学の注目研究として紹介されました。

無機材料物理化学研究分野  (若杉 隆)
【研究テーマ】ガラスの結晶化・溶融プロセスを用いた機能材料創製
【キーワード】ガラス/結晶化/REDOX/接合/発光

 本研究分野では、物理化学の視点から無機材料の製造過程や材料開発について研究しています。特に、ガラスの製造における高温での溶融過程に注目しています。この過程では、ガラス成分の酸化還元反応やガラス融液による耐火物の浸食反応がガラス製品の品質に大きな影響を与えるために、その反応プロセスの理解は極めて重要です。
 また、高温で起こるガラスの結晶化は、ガラス材料としては避けなければならない現象である一方で、結晶化によりガラスでは得ることのできない特性を付与することも可能になります。このような高温で起こる様々な現象を基礎的に理解し、新しい材料開発を目指しています。

ナノ材料計算化学研究分野  (湯村 尚史)  ※湯村 尚史教授の紹介動画はこちら
【研究テーマ】量子化学計算を用いた機能性ナノ炭素材料の創製、生体機能模倣触媒の創製に向けた計算化学的アプローチ
【キーワード】量子化学計算/ナノ化学/電子特性/カーボンナノチューブ触媒/ポテンシャルエネルギー/遷移状態/金属ゼオライト

 本研究分野では、量子化学のアプローチによりナノ材料の設計に関する研究をしています。実際、量子論に基づいた分子軌道法や密度汎関数法を用いて、計算機を用いたシミュレーション(計算機実験)を行い、原子・分子レベルで化学反応機構や材料物性を調べています。
 その結果として、材料の構造と機能との関連性を見出して、最終的には新たな機能性ナノ材料の設計指針を得ることを目的にしています。特に、カーボンナノチューブやゼオライトが有するナノ空間での化学現象に注目しています。
 なお、湯村教授の研究テーマは2022年7月に本学の注目研究として紹介されました。

高温反応工学研究分野  (竹内 信行)
【研究テーマ】BT-BNT系高温用無鉛PTCR材料の作製
【キーワード】チタン酸バリウム系半導体/高温用PTCR/無鉛

 高温反応工学研究分野では、電気的及び光学的セラミックスの合成とその性質に関する研究及びリサイクルセラミックスの作製に関する研究を行っています。
 電気的セラミックスの研究では、過熱検知や過電流保護素子として使用される正温度特性(PTCR)セラミックスに関して、低抵抗化のための焼成プロセスの探索および無鉛高温PTCR材料の開発を行っています。
 光学的セラミックスの研究では、長残光蛍光体の発光特性に及ぼす焼成条件の影響を調べています。リサイクルセラミックスの研究では、汚泥焼却灰や石炭灰などの廃棄物原料から超軽量セラミックスを作製し、建築用断熱材料や保水性タイルとしての実用化を目指しています。

微粒子プロセス工学研究分野  (塩見 治久)
【研究テーマ】各種産業廃棄物を有効利用したセラミックスによる水質浄化
【キーワード】セラミック材料化学/水質浄化/廃棄物/リン除去

 本研究分野では、実際に粉体やセラミックスを作製し、その微細構造を観察したり物性を測定することにより、得られたセラミックスの微細構造や特性に影響を及ぼす因子(材料的因子、プロセス的因子)を検討しています。さらに、これらの因子をうまくコントロールし、優れた特性を備えたセラミックス材料を作成するためのプロセスの開発(材料設計)を研究の目的としています。主なテーマは以下の通りです。
1)水質浄化用セラミックスの合成と評価
2)低環境負荷型セラミック成形プロセスの開発
3)機能性セラミック粉体及びセラミック多孔体の合成と評価
4)伝統的セラミック粉体プロセスへの材料科学的アプローチ

集積材料・異相界面科学研究分野  (菅原 徹)
【研究テーマ】材料・デバイス・プロセス技術開発による未来社会への貢献
【キーワード】セラミックスコーティング/化学センサ/熱電変換/エネルギーハーベスティング/ハプティックス

 政府が提唱する Society 5.0(超スマート社会)は、Cyber Physical System (CPS) と呼ばれる社会インフラにより、人類に健康で安全な生活が提供されます。本研究分野は、材料化学の基礎知識を中核として、CPSのフィジカル空間における、材料・デバイスおよび、それらの製造/生産プロセス技術を研究開発し、地球と人類社会の未来に貢献します。
・人肌温度を電気として活用する技術開発。
・温度制御で五感に訴求する技術開発。
・塗って焼くだけ!塗るだけ!塗って焼かない!で、薄膜を積層コーティングする技術開発。
・呼気や体臭で健康診断する技術開発。etc.
 <写真:シート型ストレッチャブル・熱電変換デバイス>

 

分子化学デザインコース

分子合成化学研究分野  (楠川 隆博)
【研究テーマ】医療診断用蛍光発光センサーの開発、機械的刺激により発光色の変化する発光性分子の開発
【キーワード】蛍光発光センサー/ジカルボン酸センサー/アミジン/ホスホン酸/メカノクロミズム材料

 有機合成反応はものづくりの基盤であり、有機材料・医薬・農薬等を製造する上でなくてはならないものです。本研究分野では、有機合成反応と計算化学を駆使した材料開発を行っています。
 主な研究課題としては、「特定の分子を認識して発光するセンサー分子の設計と開発、特に医療診断用のセンサー分子や化学兵器の使用痕跡を検出するセンサー分子の開発」、「機械的刺激により発光色の変化する発光性分子の設計と開発」などが挙げられます。

有機フッ素化学研究分野  (今野 勉、山田 重之)
【研究テーマ】新規な有機フッ素化合物の効率合成法の開発と機能材料への応用
【キーワード】フッ素/効率合成/選択合成/機能材料

 多様な特異性を有する有機フッ素化合物はこれまで、医農薬、液晶材料、燃料電池の電解質膜へと応用されています。本研究分野では、高付加価値な新規フッ素材料を開発するため、以下の研究を進めています。
1)テトラフルオロエチレン(CF2CF2)ユニットの新規導入法の開発とその応用:安価かつ効率的なCF2CF2骨格導入法を開発し、含フッ素医薬や農薬、含フッ素液晶分子、さらには部分フッ素化ポリマーへの合成的応用にも挑戦しています。
2)液晶性と固体発光特性を併せ持つ含フッ素有機分子の創製:含フッ素液晶分子に固体発光特性を兼ね備えた「光る含フッ素液晶」を設計し、それらの合成と物性評価を行っています。
 なお、山田准教授の研究テーマは2021年1月に本学の注目研究として紹介されました。

機能性高分子材料学研究分野  (足立 馨)
【研究テーマ】反応性オリゴマーを基盤とする次世代高分子材料設計
【キーワード】反応性オリゴマー/特殊構造高分子/リビングアニオン重合/有機・無機ハイブリッド/表面機能化

 高分子物質は現代社会を支える基盤材料の1つとして大変重要な役割を担っています。本研究分野では
1)リビングアニオン重合・リビングラジカル重合などの連鎖重合反応による反応性オリゴマーの合成と応用
2)分岐構造・環状構造などの特殊構造が高分子の分子特性と自己組織化構造並びにバルク物性に与える影響
3)反応性オリゴマーによる無機及び金属材料の表面修飾並びに複合材料の界面制御
に関する研究を基盤として、分子設計の観点から新しい機能性高分子材料の開発や高分子複合材料の高性能化・機能化について研究を行っています。これらの研究を通じて、本学から世界に向けてインパクトのある有用な情報を発信することを目指しています。

精密有機材料学研究分野  (箕田 雅彦、本柳 仁)
【研究テーマ】ポリマーの精密な分子構造制御に基づく新規機能性有機材料の創製
【キーワード】精密重合/高機能性ポリマー/機能性分子集合体/バイオミメティックポリマー/表面機能材料/刺激応答性ポリマー

 本研究分野では、高分子機能材料並びに機能性分子集合体を精密に設計・合成するための研究を行っています。高次機能を持つ新しい高分子材料を創り出すために、分子量、鎖長の均質性、機能基の種類と分子内配列などの構造因子が制御されたポリマー分子を、精密重合を駆使して実際に合成し、分子構造と機能特性との相関を詳細に解析したうえで、独自性のある機能性有機材料の創製法を開拓しています。
 さらに、機能性有機材料では、最小部品であるポリマーあるいはオリゴマー分子の構造が分子集合体の形成に重要な意味を持つため、それらの構造を精密に制御することで、分子集合体の高次構造制御と機能発現をめざした研究も行っています。また、各種の外部刺激に応答して機能発現や機能変換するようなスマートポリマーの精密合成や生物模倣技術による新規機能材料の創製を行っています。

応用錯体化学研究分野  (中 建介、井本 裕顕)  ※井本 裕顕准教授の紹介動画はこちら
【研究テーマ】元素の特性を生かした革新的機能性新素材の開拓
【キーワード】高分子化学/有機無機ハイブリッド/無機高分子/超分子化学/典型元素化学

 本研究分野では有機合成化学を土台とし、高分子合成、無機合成の手法も積極的に取り入れることで有機無機複合型化合物・錯体およびナノ複合材料の開拓を行っています。広い意味における革新的な有機材料を開発するためには、化学反応と化学的相互作用を真に理解し制御するという最も基本的なところを強く意識した化学研究者が必要とされています。
 本研究分野では、有機物と無機物との界面における錯形成を含めた化学反応や相互作用の制御という真に分子レベルでの基礎的な電子授受手法を探索することを基盤として、独創的な機能分子および材料の開拓を行っています。
 なお、中教授の研究テーマは2021年8月に本学の注目研究として紹介されました。

有機分子材料化学研究分野  (清水 正毅、櫻井 庸明)
【研究テーマ】機能性有機低分子、高分子及び超分子の設計・合成・評価
【キーワード】有機合成化学/有機金属化学/超分子化学/光・電子機能材料/光電変換材料

 当研究室では、有機合成化学、有機金属化学、ヘテロ元素化学、物理化学、分子集合体化学、液晶科学を基盤にして、発光機能、電荷輸送機能、液晶性などの機能を発揮する有機低分子、高分子、および超分子の創製に取り組んでいます。研究テーマは、大別すると以下の4つです。
1)標的とする機能性分子を効率よく合成する有機合成反応、反応剤および合成戦略の開発
2)分子凝集状態での高効率発光を特徴とする有機発光材料の設計、合成、評価と機能開発
3)高速電荷輸送性を発揮する有機半導体材料の開発
4)異方発光性を特徴とする複合液晶材料の開発
 なお、清水教授の研究テーマは2020年8月に本学の注目研究として紹介されました。

機能合成化学研究分野  (森末 光彦)
【研究テーマ】機能性金属錯体、高分子及び超分子の設計・合成・評価
【キーワード】有機合成化学/高分子化学/超分子化学/光・電子機能材料/界面化学

 有機分子を基盤とする材料開発には、有機合成化学・高分子化学・超分子化学・界面化学などを研究背景として新規分子を設計・合成し、さらにこれを配列制御しながら集積化することが所望の新規機能を生み出すための伴となります。
 当研究室では、精緻に配列制御した分子の集積構造に着目し、新規分子の可能性を最大限に引き出すことで新規分子を基盤とする比類ない材料技術の創製を主眼にした研究活動を行なっています。
 研究テーマは、生体分子骨格であるポルフィリン金属錯体を主に扱っており、これを非晶質(ガラス)化することによる機能開拓を行なっています。具体的には、生体深部を可視化する近赤外発光材料の開発に注力しており、このための分子の配列制御技術をはじめとする幅広い周辺技術の開拓を行なっています。

高分子有機化学研究分野  (池上 亨、佐々木 健)
【研究テーマ】分離機能性材料の合成と機能評価・生体機能性超分子の構築
【キーワード】分子識別作用/分離媒体の調製/高機能高分子の開発/生体機能超分子/分子認識

 有機化合物間に働く相互作用に基づく分子識別作用を混合物の分離に応用する研究であり、この概念に基づいて設計された分離媒体の調製から、構造や特性の解析、既存の材料をはるかに超える高性能化、生命科学や環境への応用を検討しており、ペプチド、タンパク質、糖鎖等の分離と構造決定の迅速化・高性能化のために、数千種類以上の物質を一度に分離・検出するシステムを開発中です。
 また、生体関連機能や材料機能を有する有機分子の設計、合成、評価と機能発現と分子認識能を利用した生体機能を模した超分子構造体の構築に関する研究も行っています。

反応・触媒設計学研究分野  (大村 智通)
【研究テーマ】革新的化学反応のデザイン・創出
【キーワード】有機合成化学/有機金属化学/不斉合成/触媒科学

 地球環境破壊や資源枯渇の問題が深刻化する現代社会の要請に応え、低環境負荷・省エネルギーでの物質創製に貢献する化学反応の開発に挑戦しています。
 また、人類の健康増進に寄与し、食生活を支え、暮らしを豊かにする優れた機能性分子群の開発促進を指向し、未知有用化合物の効率的創出に資する革新的合成方法論の確立に取り組んでいます。
 これらを実現する鍵の一つは、「触媒のデザイン・創出」であり、これまでに蓄積した遷移金属触媒と有機分子触媒に関する独自の知見を基に、世界の化学反応開発を先導する研究を展開しています。

 

機能物質デザインコース

生体分子機能化学研究分野  (亀井 加恵子)
【研究テーマ】健康づくりに貢献する機能性生体分子の機能解析と利用
【キーワード】予防・治療/メタボリックシンドローム/感染症/天然由来生理活性分子

 生物が作り出す多様な機能性生体分子の中から、主に医療や農業に役立つ分子を探索し、その構造や作用機序を解明するとともに、応用展開することを目指しています。生化学の手法を用いて、次の研究に取り組んでいます。
1)メタボリックシンドロームの抑制:細胞やモデル生物を用いて、主に植物を材料にメタボ抑制物質を探索・同定し、その作用機序を研究しています。
2)感染症の抑制:バクテリアを溶菌するバクテリオファージ、植物が持つ天然の抗菌物を利用し、主に農業、畜産分野での感染症抑制への応用を目指しています。
3)シックハウス症候群の解明:ショウジョウバエを用いて、シックハウス原因物質によって起こる体内変化を解析し、シックハウス症候群の発症機構を研究しています。

生体高分子情報研究分野  (小堀 哲生、和久 友則、松尾 和哉)  ※「生体高分子情報研究分野」の紹介動画はこちら
【研究テーマ】生命現象の解析並びに病気治療分子の開発を目指した研究
【キーワード】ケミカルバイオロジー/疾患早期診断/核酸医薬品/ナノ材料/自己組織化

 ヒトゲノムプロジェクトによりヒト全ての遺伝子配列が決定された結果、遺伝子の機能が予想を超えて多様であることが明らかとなりました。とりわけRNAの働きの重要性が注目されています。また、ヒトの遺伝子配列の情報を基にした遺伝子診断や遺伝子治療が現実のものとなってきています。この様な遺伝子の情報を「ヒトのQOL向上に、どの様に活かすか?」が21世紀の生命科学の課題です。
 当研究室では有機化学的手法を駆使して開発した機能性核酸を用いることにより、遺伝子治療法の原理確立と遺伝子診断技術の構築を目指し、研究を行っています。さらに、遺伝子組換え技術とペプチド工学を組み合わせた技術により、免疫制御と細胞増殖制御を実現する機能性ナノファイバーの創成に取り組んでいます。

生体高分子化学研究分野  (和久 友則)
【研究テーマ】タンパク質工学と高分子化学の融合による新たなバイオテクノロジーの開拓
【キーワード】タンパク質工学/細胞工学/分子シャペロン/酵素/卵白タンパク質

 タンパク質工学と高分子化学を複合した新たなバイオテクノロジーを開拓し、これを医薬学、食品工学、環境工学の領域に応用する研究を行っています。遺伝子組換え技術とペプチド工学を組み合わせた技術により、免疫制御と細胞増殖制御を実現する機能性ナノファイバーの創成に取り組んでいます。また先端的な生化学解析技術を駆使した生体分子の設計により疾患治療薬、機能性食品を開発しています。具体的に以下の3つの研究を行っています。
1)神経変性疾患を制御する機能性分子の探索および開発
2)ポリペプチドナノファイバー形成機構と医工学材料への応用
3)環境ガスを分解する酵素配合ポリマーマトリックスの開発
 なお、和久准教授の研究テーマは2022年5月に本学の注目研究として紹介されました。

化学工学研究分野  (堀内 淳一、熊田 陽一)  ※熊田 陽一准教授の紹介動画はこちら
【研究テーマ】生物機能を活用した有用物質生産と医療・環境への応用
【キーワード】生物化学工学/培養工学/バイオリファイナリー/分離精製/抗体工学

 生物化学工学的視点に基づき、生物機能を活用した医療やバイオ分野のものづくりに関わる基盤技術を幅広く研究しています。例えば、地球環境問題への対応を目指しコーンコブ等の再生可能資源を活用しキシリトールやバイオプラスチック原料である乳酸を生産するバイオリファイナリーを開発しています。
 また、組換え大腸菌による医薬や検査薬への利用が期待される低分子抗体の大量生産プロセスの開発も行っています。さらに、生産した抗体を用い血液や体液中に微量に含まれる抗原を特異的に測定する高感度なイムノアッセイ法の開発を進めています。

分子構造化学研究分野  (金折 賢二、三宅 祐輔)
【研究テーマ】磁気共鳴分光法を用いた機能性物質の構造と機能の解明
【キーワード】磁気共鳴/機能性物質/酸化還元

 物理化学的手法を駆使して生体関連物質を中心とした様々な機能性物質における化学反応を構造化学の視点から解釈することを主目的として、以下のような、研究テーマをすすめています。
1)生体関連分子(ペプチド及び核酸由来ラジカル、活性酸素ラジカル、食品関連物質、ビタミン類、抗がん剤、抗てんかん薬)の酸化還元挙動と抗酸化反応の機構解明
2) 高分子(精密重合、リビングポリマー、光重合)や新規創成分子の生成・消失・物性および劣化に関わるラジカル反応の機構解明および速度論的解析
3)生体関連分子(核酸、タンパク、ペプチド、天然生理活性物質)の精密構造決定と機能解析
 研究手法としては、対象化合物の事前調査と収集、天然物から分離精製した後、磁気共鳴(ESRおよびNMR)をはじめとする各種分光学測定、電気化学測定により、それらの機能性と構造の相関を明らかにします。さらに、分子力場、分子軌道、分子動力学計算などを併用して構造活性相関について理論的な考察を行っています。

生物物理化学研究分野  (北所 健悟)
【研究テーマ】X線構造解析による病原因子タンパク質の3次元構造決定
【キーワード】構造生物学/毒素タンパク質/ドラッグデザイン

 感染症に関わるタンパク質の立体構造の決定、酵素の薬物による阻害メカニズムの解明、多様なタンパク質の機能立体構造相関の構造生物学的解析が重要な研究の柱です。具体的な研究テーマの概要は以下の通りです。
1)病原因子タンパク質の3次元構造決定
2)毒素タンパク質の浸潤、毒性発現の分子機構の解明
3)酵素の反応機構の解明と阻害機構の解析
4)SPring-8などの放射光を使ったX線構造解析によるタンパク質の構造決定
5)クライオ電子顕微鏡によるタンパク質の立体構造決定
これらの技術を駆使して構造に基づいたドラッグデザインによる創薬の創製を目指します。

物質分析学研究分野  (前田 耕治、吉田 裕美)
【研究テーマ】界面での電荷移動に基づいた新規分析法の開発、生体膜機能の解明
【キーワード】イオン分配/ボルタンメトリー/化学発光/脂質二分子膜/電量測定

 分析化学とは、化学にとって重要かつ未解決である現象の解析のための新しい方法論を開発する学問領域であり、研究対象は極めて広範囲です。本研究分野では、生命現象から地球環境・エネルギー問題までの幅広い分野で活用できる分離・分析法の開発と、それを通した自然科学における新しい原理・法則の発見を目指します。具体的には、
1)ゲル、エマルション、イオン液体などの溶液界面を用いた新しい分離・分析法の開発
2)電荷の膜透過の熱力学・速度論・非線形現象の電気化学的研究(生体膜、液膜、高分子膜など)
3)イオン性薬物、膜透過ペプチドなどのイオン性分子の生体膜への蓄積の解析及び薬物送達法への応用
4)社会実装可能なイオンセンサーの開発

環境科学センター 環境計測学研究分野  (布施 泰朗)
【研究テーマ】大気エアロゾル中多環芳香族炭化水素の長距離輸送における腐植様物質の機能解析、琵琶湖底質フミン物質の化学特性と湖水底質間における物質循環の解明
【キーワード】環境動態解析/環境影響評価/腐植物質/物質循環/熱分解GC/MS

 地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨など地球規模の環境問題に加え、水・大気・土壌の汚染、廃棄物の大量排出とその処理問題、資源の枯渇など人類の生存をも脅かす問題が山積みです。
 環境計測学研究分野では、環境中の微量汚染物質の計測技術を開発し、環境動態解析や環境影響評価を行い、これらの環境問題を明らかにし、解決するための研究を行っています。具体的には、
1)琵琶湖など閉鎖性水域における難分解性有機物増加の原因解明
2)琵琶湖底質における物質循環と低酸素化の影響解明
3)大気環境における酸性降下物及び有害物質の動態と環境影響の解明—黄砂やPM2.5など中国大陸からの越境汚染—
4)処理困難廃棄物の処理法及び化学物質管理や作業環境測定など環境安全について研究しています。