○京都工芸繊維大学学生懲戒規則
令和2年3月26日
制定
(趣旨)
第1条 この規則は、京都工芸繊維大学通則(昭和24年10月10日制定。以下「通則」という。)第37条及び京都工芸繊維大学大学院学則(昭和63年9月30日制定。以下「学則」という。)第26条に規定する、京都工芸繊維大学(以下「本学」という。)の学生の懲戒に関し必要な事項を定めるものとする。
(懲戒の定義)
第2条 通則第37条第2項に規定する懲戒の定義は、次のとおりとする。
(1) 訓告 学生の行った行為を戒めて事後の反省を求め、将来にわたってそのようなことのないよう、文書により注意すること。
(2) 停学 有期又は無期とし、この間の登学及び本学の学生としての活動を原則として禁止すること。
(3) 退学 学生としての身分を喪失させること。
(懲戒の対象行為)
第3条 通則第37条第1項に規定する、本学の秩序を乱し、その他学生の本分に反する行為は、次のとおりとする。
(1) 違法行為
(2) ハラスメント等の人権を侵害する行為
(3) 学問的倫理に反する行為
(4) 情報倫理に反する行為
(5) 本学の規則等又は命令に違反する行為
(6) 本学の名誉及び信用を著しく傷つける行為
(7) 本学の教育研究活動を妨害する行為
(8) その他前各号に準ずる不適切な行為
(事実関係の報告)
第4条 各課程長及び専攻長は、所属する学生について、懲戒事由に該当する非違行為があると思料するときは、速やかに事実関係を把握し、学長が指名する副学長(以下「副学長」という。)に報告するものとする。
2 副学長は、前項に規定する報告を受けたときは、学部生にあっては工芸科学部長、大学院生にあっては大学院工芸科学研究科長(以下「学部長等」という。)及び学生支援センター長と協議のうえ、懲戒事由に該当する非違行為があると思料するときは、速やかに学長に報告するものとする。
3 学長又は副学長は、前2項に規定する報告がない場合にあっても、懲戒事由に該当する非違行為があると思料するときは、課程長又は専攻長に対して、事実関係の把握及びその報告を指示することができる。
(調査の指示)
第5条 学長は、前条に規定する報告を受けたとき、又は、調査の必要があると認めたときは、副学長を通じ、学生支援センター長に対し、事実関係の調査を命じるものとする。
(事実の調査)
第6条 学生支援センター長は、前条に規定する事実関係を、学生支援センターにおいて調査するものとする。ただし、ハラスメント等に係る事案にあっては国立大学法人京都工芸繊維大学におけるハラスメント等の防止等に関する規則(平成16年4月1日制定)の定めるところにより、研究活動の不正行為に係る事案にあっては京都工芸繊維大学における研究活動の不正行為の取扱いに関する規則(平成20年3月27日制定)の定めるところにより、公的研究費の不正な使用に係る事案にあっては国立大学法人京都工芸繊維大学における公的研究費の不正な使用の通報に関する処理要項(平成19年9月21日学長裁定)の定めるところにより当該事実関係を調査するものとし、当該調査をもって学生支援センターによる調査に代えることができるものとする。
2 学生支援センター長は、前項に規定する調査の実施に際し、調査対象学生に対し、口頭又は文書による弁明の機会を与えるものとする。
3 前項の規定による弁明の機会を与えられた調査対象学生が、学生支援センターが指定した期日に調査に応じない場合、又は指定された期日までに文書を提出しない場合は、当該権利を放棄したものとみなす。
(調査期間中の措置)
第7条 学部長等は、ハラスメントの防止又はその他教育上の配慮が必要と判断したときは、懲戒処分が決定されるまでの間、調査対象学生に謹慎を命ずることができる。この場合において、謹慎期間中は原則として登学を禁止し、本学学生としての活動を制限するものとする。
2 学長は、懲戒処分の決定前に調査対象学生から休学の願い出があったときは、これを許可することができるものとする。
3 学長は、調査対象学生から、懲戒処分の決定前に退学の願い出があったときは、原則として、この願い出を受理しないものとする。
(学生支援センターの責務)
第8条 学生支援センターは、調査により事実関係を明らかにするとともに、次に掲げる事項及び調査対象学生の状態(それまでの修学状況、日常の生活態度及び非違行為後の対応を含む。)並びに非違行為の悪質性及び重大性を総合的に勘案し、懲戒処分の要否及び量定案を、副学長を経て、学長に報告するものとする。
(1) 非違行為の動機、態様及び結果
(2) 故意又は過失の別及びその度合
(3) 他の学生及び社会に与える影響
(4) 過去の非違行為の有無
(5) その他考慮すべき情状
2 前項に規定する非違行為の悪質性については、調査対象学生の主観的態様、非違行為の性質、非違行為に至る動機等により判断するものとする。また、重大性については、非違行為により被害を受けた者の精神的被害を含めた被害の程度及び非違行為が社会に及ぼした影響等により判断するものとする。
(処分の決定等)
第10条 学長は、第8条の規定による報告に基づき、懲戒及び量定を決定するものとする。
3 学長は、第1項の規定による懲戒処分が停学であって、調査対象学生が海外の大学等へ留学中であるときは、停学処分の日の前日をもって留学期間は満了したものとみなし、速やかに帰国を命ずるものとする。
(懲戒の通知)
第11条 懲戒の通知は、懲戒処分の対象となる学生(以下「懲戒対象学生」という。)に、懲戒処分書を交付して行う。
2 懲戒処分書を交付する際は、懲戒する事由を記載した懲戒説明書を交付するものとする。
(懲戒処分の発効)
第12条 懲戒処分の発効の日は、次の各号による。
(1) 懲戒対象学生又はその保証人のいずれかが懲戒処分書及び懲戒説明書を直接受領した日
(2) 学長が、前号によることが困難であると認めた場合で、学長が、懲戒処分の決定を受けた学生又はその保証人のいずれかが郵送(内容・配達証明)により懲戒処分書及び懲戒説明書を受領したと認めた日
(3) 学長が、前2号によることが困難であると認めた日
(異議申立て)
第13条 懲戒処分を受けた学生は、当該処分に異議がある場合は、学長に異議申立てを行うことができる。
3 前項の異議申立ては文書により行うものとし、当該文書には異議を理由づける事実を具体的に記載するとともに、その根拠となる資料を添えて提出するものとする。
(1) 懲戒対象行為に係る認定に重大な事実誤認があるとき
(2) 懲戒対象行為に係る重大な証拠が新たに発見されたとき
(3) 前2号に規定する事由のほか、学長が、再調査が必要と認める相当の事由があるとき
5 学長は、異議申立てに、前項に規定する事由がないと思料するときは、再調査を行わない旨を、異議申立てを行った学生に速やかに文書で通知するものとする。
(懲戒の公示)
第14条 学長は、第11条に規定する懲戒を行ったときは、懲戒対象学生の所属する学部又は研究科、学年、懲戒の内容及び懲戒の事由を、教育研究評議会に報告するものとする。
2 学長は、同種の非違行為等を防止し、学生の規範意識を啓発する目的で、懲戒対象学生に処分を通知した日の翌日から14日間、当該懲戒の内容を、学内への掲示等により公示するものとする。ただし、当該学生の氏名、学生番号その他個人を特定できる情報は公示しない。
3 学長が特に必要と認める場合は、本学外への公示を行うものとする。
(その他の教育的措置)
第15条 学部長等は、学長が行う懲戒のほか、教育的措置として口頭による厳重注意を行うことができる。
(逮捕・勾留時の取扱い)
第16条 学長は、調査対象学生が逮捕・勾留され、大学が本人に接見することができない場合にあっても、懲戒処分の手続きを開始するかどうか慎重に検討し、本人の罪状の認否及び司法の判断等を勘案し、懲戒事由に該当する非違行為があったと認めるときは、懲戒処分を行うことができる。
(停学期間中の指導及び措置)
第17条 学部長等は、停学期間中の学生に対し、必要に応じ、適切な指導を行うものとする。
2 学部長等は、停学期間中の指導等のため必要と認めたときは、停学期間中の学生に対し、一時的に登学を認めることができるものとする。
3 学長は、停学期間中の学生から休学の願い出があったときは、これを受理しないものとする。
4 学長は、停学期間中の学生から退学の願い出があったときは、これを受理するものとする。
(停学期間の算入)
第18条 停学期間は、通則第4条又は学則第7条に規定する修業年限には算入しないが、通則第4条の2又は学則第8条に規定する在学年限には算入するものとする。ただし、停学期間が3月に満たない場合で、第8条に規定する報告に基づき、学長が教育上の必要又は配慮を認めたときは、懲戒対象行為の態様及び程度等を勘案し、停学期間の全部又は一部を修業年限に算入することができるものとする。
(停学期間の短縮及び解除)
第19条 学部長等は、懲戒対象学生の反省の度合い等を勘案し、学生支援センターの議を経て、学長に無期の停学の解除又は有期の停学の期間の短縮を申し出ることができる。
2 学長は、前項の規定による学部長等からの申し出に基づき、当該停学の解除の時期又は期間の短縮を決定することができる。ただし、無期の停学の解除の時期は、当該停学の開始の日から起算して6月未満の日とすることはできない。
3 学長は、前項の規定による当該停学の解除又は期間の短縮にあたり、懲戒対象学生に対し、教育指導上必要とする条件を付すことができるものとする。
(懲戒処分に関する記録)
第20条 懲戒処分を行ったときは、その内容を学籍簿に記録する。ただし、本学が発行する証明書、進学又は就職に係る推薦書類等にはその内容を記載しないものとする。
(守秘義務)
第21条 調査又は審査に従事した委員その他当該事案に関係した者(当該職を退いた者も含む。)は、公示した事項を除き、職務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
(学生団体への懲戒処分)
第22条 学長は、懲戒処分を受けた学生が所属する学生団体において、当該事案との関わりが認められた場合は、学生支援センター長に、当該学生団体に対する活動停止等の措置を命ずることができるものとする。
(事務)
第23条 学生の懲戒に関する事務は、別に定めがある場合を除き、学生支援・社会連携課において処理する。
附則
この規則は、令和2年3月26日から施行する。
附則(令和3年3月24日)
この規則は、令和3年4月1日から施行する。
附則(令和6年2月22日)
この規則は、令和6年2月22日から施行する。
別表(第9条関係)
懲戒処分の標準例
行為の内容 | 懲戒の量定の基準 | |||
退学 | 停学 | 訓告 | ||
殺人、強盗、放火等の凶悪な犯罪行為又は犯罪未遂行為 | ○ | |||
暴行、傷害、万引きその他の窃盗、横領、恐喝又は詐欺 | ○ | ○ | ||
故意又は重大な過失による傷害行為 | ○ | ○ | ||
麻薬、覚醒剤等の薬物犯罪(不正所持又は使用) | ○ | ○ | ||
賭博 | ○ | ○ | ||
痴漢行為(覗き見、盗撮行為等を含む)、わいせつ行為(公然わいせつ、わいせつ物頒布等をいう。)又はストーカー行為 | ○ | ○ | ○ | |
無免許運転、飲酒運転(幇助を含む。)、暴走運転等悪質な交通法規違反 | 死亡又は高度な後遺症を負わせる人身事故を起こした場合 | ○ | ||
上記以外の人身事故を起こした場合 | ○ | ○ | ||
死亡又は重度の後遺症を負わせる人身事故を伴う交通事故を起こした場合 | ○ | ○ | ○ | |
故意若しくは重大な過失により人身若しくは物損事故を伴う交通事故を起こした場合又はその事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした場合 | ○ | ○ | ○ | |
故意若しくは重大な過失により交通違反をした場合又は事故後の危険防止を怠る等の措置義務違反をした場合 | ○ | ○ | ○ | |
発表された研究成果の中に示されたデータや調査結果等の捏造、改ざん、盗用又はその他の研究成果の不正公表を行った場合 | ○ | ○ | ○ | |
替え玉受験、試験問題の不正入手、過去、受験時に不正行為を行なった者が再度不正行為を行なった場合等極めて悪質な行為 | ○ | ○ | ○ | |
本学が実施する試験等において、監督者の注意又は指示に従わなかった場合 | ○ | ○ | ||
レポート提出、研究報告又は作品制作等の課題において、他者のレポートやウェブ、作品、研究報告、書籍等から内容を引き写し、又は出典を明記せず引用した場合 | ○ | ○ | ||
インターネットを利用して、公序良俗に反する行為、第三者への誹謗・中傷、プライバシーの侵害、虚偽情報の発信又はソフトウェアなどの著作権及び特許権その他の知的財産権の侵害を行った場合 | ○ | ○ | ○ | |
コンピュータ又はネットワークへの不正又は不適切な使用、ネットワーク運用妨害、伝染性ソフトウェアの持込、情報漏洩、文献等の違法ダウンロード・アップロード等 | ○ | ○ | ○ | |
飲酒を強要し、又はアルコール飲料の一気飲み等が原因となり重大な事態に至った場合 | ○ | ○ | ||
未成年者と知りながら強要して当該者に飲酒させた行為 | ○ | ○ | ○ | |
飲酒を拒むものに強要して当該者に飲酒させた行為 | ○ | ○ | ○ | |
本学の教育研究又は管理運営を著しく妨げる暴力的行為 | ○ | ○ | ○ | |
本学が管理する建造物への不法侵入又はその不正使用若しくは占拠 | ○ | ○ | ○ | |
本学が管理する建造物又は器物の破壊、汚損、不法改築等 | ○ | ○ | ○ | |
本学構成員に対する暴力行為、威嚇、拘禁、拘束等 | ○ | ○ | ||
法令・条例又は本学の規則等又は命令に違反した場合又は学生の本分に反した行為 | ○ | ○ | ○ | |
備考 行為の内容は標準的な例を掲げたものであり、社会情勢等を総合的に考慮して量定を決定するものとする。