KYOTO Design Labの制作チームがフランク・ロイド・ライト展に帝国ホテル二代目本館模型の複製を出展しました

 本学KYOTO Design Labの制作チームが、3Dプリンタにより帝国ホテル二代目本館模型のレプリカを制作し、豊田市美術館で開催中の展覧会「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」に出展しました。

 アメリカの建築家フランク・ロイド・ライト(1867年~1959年)が手がけた帝国ホテル二代目本館100周年にあわせて開催される同展覧会では、帝国ホテルを基軸に、近年の調査研究に基づいて多様なアーカイヴ資料が展示される予定です。

 帝国ホテル二代目本館に関する貴重な資料の中に石膏模型があります。これは、ライトが帰国に際して親交のあった建築家の武田五一(1872年~1938年)に贈ったものであり、現在は京都大学に建築教育資料として所蔵されています。同展覧会での展示が検討されましたが、この石膏模型は制作後100年の歳月を経て状態が変化しており、巡回させることは困難と判断されました。

 こうした経緯のもと、武田五一が教授を務めた京都工芸繊維大学(当時・京都高等工藝学校)と京都大学(当時・京都帝国大学)の両校が連携し、同展覧会にあわせて石膏模型の複製を行うこととなりました。本学 KYOTO Design Labの制作チーム(制作:井上智博、 バルナ・ゲルゲイ・ペーター特任研究員、デザイン・建築学課程4回生 岩崎有希、中島由喜、森湖音、監修:津田和俊講師)が約3か月かけて原作の石膏模型の3Dスキャン計測・撮影、3Dデータ編集、3Dプリンタによる出力、後加工の手順で複製に取り組み、原作の90%の縮尺の3Dプリントレプリカを制作し、同展覧会に出展しました。

参考
展覧会「帝国ホテル二代目本館100周年 フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」(外部リンク)

  • 3Dスキャン計測データを用いた3Dプリントレプリカ 帝国ホテル二代目本館模型


制作:井上智博、 バルナ・ゲルゲイ・ペーター、岩崎有希、中島由喜、森湖音
監修:津田和俊

企画:前田尚武(京都市京セラ美術館)
協力:京都大学