情報工学・人間科学系 村上 久 助教がイグ・ノーベル賞を受賞しました

 情報工学・人間科学系 村上 久 助教がイグ・ノーベル賞(Ig® Nobel Prize)「KINETICS PRIZE」を受賞しました。

 イグ・ノーベル賞は、1991年に創設された「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」を表彰するもので、一風変わったものを讃え、想像力に富んだものを表彰し、人々の科学、医学、技術への関心を高めることを目的としています。授賞式は毎年9月に、ハーバード大学(アメリカ)で開催されますが、本年はコロナウイルス感染症の影響により、9月10日7時(日本時間)からオンライン配信されました。
【授与式の様子】https://www.improbable.com/2021-ceremony/

 村上助教の専門分野は「認知科学」、「動物生理・行動学」で、「Science Advances」に掲載された論文「Mutual anticipation can contribute to self-organization in human crowds」により受賞しました。同論文では、歩行者集団において、各歩行者が他の歩行者と互いに動きを予期し合うことによって、集団全体の自律的な組織化を促進していることを明らかにしました。
【研究成果の紹介:本学HP(令和3年3月18日付け)】https://www.kit.ac.jp/2021/03/news210318/

 受賞を受け、村上助教は、「今回の受賞をとても嬉しく思います。イグノーベル賞は笑えて、同時に考えさせられる研究に贈られます。つまり単に笑えるだけではなく、何かすぐにはよくわからない、違和感のあるものが含まれたものに対する賞だと思います。私たちの研究もそのように受け取ってもらえたのなら光栄です。というのも、笑えて、かつ違和感のあるもの、というのは日本語では一言で言うことができます。それはつまり「おかしい」であり、あえて関西弁でいえば「けったいなもの」です。けったいなものほど、実は思いがけない、異質な、新しい発見/発明に繋がっているのだと考えています。そのような想像力を掻き立てる賞だからこそ今回の受賞が嬉しかったのだと思います。」と語っています。

受賞を喜ぶ村上助教