平成29年度 第1回教員FD研修会を開催しました

 平成29年11月24日(金)、「反転授業・アクティブラーニングの成功事例に学ぶ -山梨大学と嵯峨野高校の特色ある取り組み-」をテーマとする教員FD研修会を開催し、教職員66名が参加しました。

 冒頭、大谷芳夫 総合教育センター 教育評価・FD部会長の開会挨拶に続き、第1部では「高校教育の今 ~授業がたいへん?!~」をテーマに京都府立嵯峨野高等学校校長の小川雅史先生による講演が行われました。嵯峨野高校では従前から高大接続や特色ある授業づくりに積極的に取り組み、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)やSGH(スーパーグローバルハイスクール)に指定されるなど、大きな成果を上げています。生徒や教職員の努力によって切磋琢磨する学習環境が育まれていること、学習指導要領や社会の変化への対応など苦労も多いことが率直に語られ、本学教員の共感を呼んでいました。講演後には、本学教員との間で活発な質疑応答が交わされました。

 続いて第2部では、「反転授業を組み合わせたアクティブラーニングの実践」というテーマで、山梨大学大学院 総合研究部工学域の森澤正之教授による講演が行われました。反転授業は近年注目されているアクティブラーニングの手法のひとつであり、知識伝達量を減らさずに知識の獲得と定着を図ることが可能です。森澤先生は事前学習動画の作成や授業の進め方に関する具体的な説明の後、学力や学習意欲の向上がデータで実証されていることを強調されました。また、事前学習動画の時間は長くなくとも良い、完成度の高さを求めすぎない等、反転授業導入への心理的ハードルを下げるアドバイスがあり、参加者からは「自分の授業でも実践したい」「反転授業に対する“敷居”がかなり下がった」といった感想が寄せられました。

 最後に、大谷芳夫 総合教育センター 教育評価・FD部会長より、閉会の挨拶と共に、各課程・専攻等において参加されたFD部会委員(副課程長、副専攻長、副学科目長)をリーダーとして、本研修会の資料を用いた2次的な研修会等を実施するよう依頼があり、盛況の内に研修会は終了しました。

  • 多くの参加者で埋まった会場多くの参加者で埋まった会場
  • 大谷副学長による挨拶大谷副学長による挨拶
  • 教育への熱い思いを語る嵯峨野高校 小川先生教育への熱い思いを語る嵯峨野高校 小川先生
  • 反転授業について語る山梨大学 森澤先生反転授業について語る山梨大学 森澤先生
  • テンポよく進む説明に引き込まれる参加者テンポよく進む説明に引き込まれる参加者
  • 講演後、参加者から熱心な質問が相次いだ講演後、参加者から熱心な質問が相次いだ