工芸科学部の概要・特色

工芸科学部は、京都工芸繊維大学の理念に基づき、幅広い教養と高い倫理性を有し、自らの構想力と遂行力によって、21世紀の産業、社会、文化に貢献できる理工科系専門技術者を養成することを目的として設置されています。 この目的に則り、学部各課程では、それぞれの専門分野に応じて、教育目標を定め、人材育成を行っています。

教育研究上の目的(育成する人材像)(PDF:181KB)

応用生物学域

バイオテクノロジーで人間生活を豊かにする人材の育成

21世紀はライフサイエンスの時代と言われています。テクノロジーの進歩は、私たちの生活を豊かにする一方で、高齢化、ストレスなどにより癌、脳疾病、アレルギーといった病気を増加させました。また、地球環境保全の観点からも、クリーンエネルギー、化学物質に依存しない害虫駆除、安全な食料確保などが新たな課題として浮き彫りになりつつあります。応用生物学域では、これらの人類が直面する課題をバイオテクノロジーを用いて解決できる人材を育成します。

物質・材料科学域

身近なものから最先端科学へ

今日、汎用の身近な物質や材料から最先端科学を支える物質や材料、エネルギーの生産・貯蔵・輸送を担う物質や材料、環境に優しい物質や材料、さらには生体分子など生命とつながりをもつ物質や材料の革新が、物質科学、材料科学さらには生命科学の発展に必要不可欠なものとなっています。そして、それらの科学領域が相互に結びついて、私たちの社会生活を支えるナノテクノロジー、インフォメーションテクノロジー、バイオテクノロジー、環境テクノロジーが発展しています。このような背景の下、本学域では、先端の科学技術や物質・材料について広い視野をもち、次世代の物質・材料の探究・開発ができる人材の育成を目指します。
※生体分子応用化学課程、高分子機能工学課程、物質工学課程は、平成30年度より応用化学課程に統合されました。

設計工学域

基礎理論や自然原理の理解をもとに社会に役立つ事物や安全で快適な環境を構築

工学は、数学や物理学、化学、生物学などの基礎理論や自然原理の理解をもとに、社会に役立つ事物や安全で快適な環境を設計し構築することを目的とする学問です。グローバル化と都市化が進み、資源やエネルギーの問題、地球温暖化、超高齢化社会などの課題が顕在化しています。工学はこれらの課題解決のためにその重要性を増しています。社会に役立つ事物や安全で快適な環境を企画・設計するためには、課題を発見し目的を明確にする必要があります。要求されている事項を理解せずには前に進めません。実際に事物や環境を構築するには、どんな方法が使えるかを知ることや、原理的な限界を理解しておくことが重要です。さらにその方法が最善のものか、むやみに複雑化していない自然な方策であるかという問いかけを自らに課さなければなりません。そのためには様々なことを学び理解し、その知識を駆使して総合的に判断する能力を身につけなければなりません。設計工学域では事物や環境を構築するための具体的な手法を修得し、有用さや安全性、快適さの視点で総合的な判断ができる技能をもつ高度専門技術者を育成します。

デザイン科学域

空間と感性と事象を先導的に変革

社会の様々な課題では、未来技術や再生活用の手法を活用したサービスやビジネスの創造、つまり新たな「デザイン」が期待されています。このモノの造形を越えたより広い概念を柔軟に社会で実践できる人材の育成を行います。
建築・デザイン分野を背景としつつ、①人の相互コミュニケーションに対する科学的理解、②人工物を成立させるための工学的理解、③文化・芸術に関する洞察力と歴史的視点、④想像を社会実装化するビジネス戦略などを、統合的授業体系により学びます。

学部共通

地域創生を学ぶ

各課程に所属して教養や専門を身に付けるとともに、京都府北部や北近畿をフィールドとした地域課題型プロジェクトに取組むことで、地域産業の活性化や地域課題の解決に向けてグローバルな視野で協働できる技術者を目指す「地域創生Tech Program」を設けています。

学部・大学院・センター