平成30年度職員海外派遣研修(短期)
山下 真

所属 高度技術支援センター
氏名 山下 真
期間 平成31年1月20日~平成31年2月2日
派遣先 QQ English ITパーク校(フィリピン共和国)

1.研修内容等について

(1)研修の目的

本研修は英語力の向上と異文化理解の促進のために、フィリピン共和国・セブ島にある語学学校「QQ English ITパーク校」にて2週間のTOEIC対策カリキュラムを受講するとともに、各国から参加する受講者や学校関係者と対話することで英語でのコミュニケーション能力の向上をはかるものです。


QQ English ITパーク校の外観

QQ-English-ITパーク校の外観
(このビルの7-10階が学校です。他の階には
京セラの支社などが入っていました)

(2)研修の内容

今回の研修先である「QQ English ITパーク校」はフィリピン共和国・セブ島のITパークにキャンパスを構える日本人が経営する語学学校です。日本人のみでなく台湾や韓国などアジア各国やUAE、ロシアなどから学生が集い、アジアの英語先進国であるフィリピン人教師より学ぶことができます。朝食から夕食まで提供され、自由に食事を楽しむことのできるカフェテリア、開校中はいつでも利用可能な自習室、スタッフが常駐したサービスカウンターなど設備も充実した学校です。このように英語を学ぶために恵まれた環境で、2週間の語学研修を受けました。


7階フロアの様子

7階フロアの様子
(ブース内で教師と生徒が
マンツーマンで授業を行います)


自習室の様子

自習室の様子
(8階カフェテリア奥にあり、
開校中はいつでも利用可能です)


10階フロアの様子

10階フロアの様子
(テーブルと椅子のある仕切られたエリアで
授業を行います。あえて確りとしたブースを
設けないのは、より実戦的に日常の喧騒の中で
授業を行うためだそうです)

授業は主に教師と生徒のマンツーマン形式で、全て英語で行われます。当初は現在完了形といった文法のための英単語すらわからず苦労しましたが、語彙や英語の会話も含めて同時に学習できると考えると、英語を学ぶ上で大変効果的な授業を受けることが出来たように感じております。例えばTOEICリスニングを学ぶ授業では、授業内容でリスニングに必要なテクニックを、設問の選択の意図を説明することで英語のスピーキング能力を、設問に出た知らない単語を先生より英語で解説を受けることで語彙力を、全て同時に鍛えることが出来ます。


7階ブース内での授業の様子

7階ブース内での授業の様子
(TOEICリーディングの授業で、
解答方法を学んでいるところです)


10階での授業の様子

10階での授業の様子
(この階では主に英会話のための授業を
受けます。喧騒の中で行うため、常に
はっきりと大きく喋る必要があります)

その他にも英単語を事前に学習し、その意味を英語で説明する授業、テーマに沿った英単語を学びながら教師とその内容に会話する授業、グループでディスカッションを行う授業など様々な形式の授業を行うことで英語を学ぶことが出来ました。中でも印象に残っているのが死刑制度の是非についてグループディスカッションを行なった授業です。日本語でも難しいテーマを英語で意見するために大変苦労しましたが、クラスメイトのトルクメニスタン人やフィリピン人教師から自国で行われている死刑制度の実態やそれぞれの意見を聞くことで、日本で同じ話題を話す以上に広がりのある議論を行うことが出来ました。それも自分自身が英語を学び、英語で表現する努力を行なった成果だと思うと大変感慨深かったです。
 このような内容の濃い授業を毎日8コマ各50分集中して行うことで、自身の英語能力が磨かれていくことを毎日感じることの出来る2週間を過ごすことが出来ました。

2.海外派遣の効果について

今回の研修を通して、かなり有効なTOEICの勉強を行うことが出来ました。授業ではTOEIC特有の語彙や解答の際のテクニックなど高得点を狙う上で必要なことを沢山学習致しました。帰国後も継続して勉強することで、今後のTOEICスコアの更なる高得点につなげていきたいと思います。
 また今回2週間英語を中心にコミュニケーションを行うことで、英語で話すことへのハードルが自分の中で大きく下がったように感じています。毎日英語で授業を受け、英語でスタッフや街の人と話し、英語で他の生徒とコミュニケーションを取っていました。その結果、以前は英語を話す際に感じていた懸念「もし伝わらなかったらどうしよう」をほとんど感じなくなり、卒業の際に突然スピーチを求められたときも、恐れず英語にて行うことができました。今後も英語を継続して学ぶことでより英語を日常的なものとし、現在私が担当する施設を利用する留学生や海外のスタッフとよりスムーズに意思疎通ができるよう、引き続き英語を勉強していきたいと思います。


卒業式でスピーチを行っているところ

卒業式でスピーチを行っているところ
(最終日には卒業式が行われ、その中で
1分ほどのスピーチを行いました)

3.その他

(1)セブ島での生活

学校のあるITパークは外資系企業やIT企業が集まる経済特区の中心に位置し、高層ビルの建設が今でも行われている地域です。そのため治安もよく、周辺にカフェや飲食店も充実していました。物価が安いなど日本と異なる点もありますが、日本の都心部で暮らしているのと感覚的には大きく変わらなかったように思います。しかしITパークを一歩出るとまだまだ未舗装な道も多くあり、不法に営業されているように見える店舗もあったり現地の方が言う「フィリピンらしさ」を感じる街並みもありました。そういった日本では見られない生活を垣間見ることが出来たのも、今回の海外短期研修の良い経験でした。


セブ島・ITパークの風景

セブ島・ITパークの風景
(オフィスビルが立ち並び、多くの
働く人で賑わっていました)


滞在先の窓より見える工事現場

滞在先の窓より見える工事現場
(経済特区のため外資企業も多く、
現在でもITパーク内では新しい
ビルの建設が行われています)


セブシティ、ITパーク外の道路沿い

セブシティ、ITパーク外の道路沿い
(ITパークを少し離れると街の様子は変わり、
アジア諸国の猥雑な景色になります)

(2)最後に

最後に今回の研修でお世話になったQQ Englishのスタッフ方々、教師陣にお礼を申し上げます。困ったことがあればスタッフの方が親身に対応してくださり、心細い海外生活を無事乗り切ることが出来ました。教師の方々は明るくて気さくな方ばかりで、拙い私の英語でも否定せずに意図を汲み取り、丁寧に教えて頂きました。ある教師から頂いた「あなたの強みは言葉が間違っていても恐れず伝えようとするところ」という言葉を胸に今後も英語の勉強を続けていきたいと思います。本当にありがとうございました。また本研修をコーディネートしてくださった国際課や人事労務課の方々、2週間という長期間にも関わらず送り出してくださった同じ部署で働く方々にも重ねてお礼を申し上げます。関係各位のご尽力により、この度の貴重な機会を頂くことが出来ました。今後も本研修で得られた経験を、大学運営に役立てるよう引き続き尽力したいと思います。