文部科学省「平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(若手科学者賞)」に本学教員が選ばれました

 平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において、材料化学系 中西英行 准教授が若手科学者賞を受賞しました。

 本表彰は、文部科学省が、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的として行っているものです。

 この度、受賞した若手科学者賞は、次代を担う若手研究者の自立を促し、独創性の高い科学技術の発信に貢献するため、萌芽的な研究あるいは、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者個人を表彰対象としています。

受賞者:中西 英行 材料化学系 准教授
業績名:「金属ナノ材料の表面制御と機能創出に関する研究」

 表彰式は、4月17日(水)に、文部科学省において行われました。

【受賞業績の概要】
 金属ナノ粒子などのナノ材料は、巨視的な大きさの金属とは異なった興味深い性質を示す。そのような独自の性質を理解し、新しい機能を創出することは重要な課題であった。中西准教授は、金属ナノ材料の表面に特定の有機分子を吸着させると、様々な機能が発現することを明らかにした。その中でも、帯電した有機分子で金属ナノ粒子を被覆すると、光照射によって、電気伝導率が低下する現象を発見し、大きな注目を集めた。また、電気伝導率は光のON/OFFで可逆的に変化するだけでなく、有機分子の種類によっては、逆の性質を示す事(電気伝導率が上昇する事)も示した。このように、金属ナノ材料の表面を有機分子で改質すると、ユニークな機能が発現することを実証した。本研究成果は、次世代の塗布型電子材料の開発につながると期待される。

表彰を受けた中西准教授

                    表彰を受けた中西准教授