地域創生Tech Programの学生が手掛けたレンタルスペースが福知山市新町商店街にオープンしました

 平成31年4月28日、福知山市新町商店街に、地域創生Tech Programの学生が設計したレンタルスペースがオープンしました。

 福知山キャンパスでのPBL授業「地域創生課題セミナーI」のなかで、福知山市で市街地活性化や歴史的建築物の利活用などを手掛ける株式会社Localizeより、「福知山市新町商店街の空き店舗の活用の検討」という課題を与えられました。この課題を担当する学生たちが、新町商店街でのヒアリングやシール投票などを経て、そこでしか買えないこだわりの商品を販売したり、イベントを開催したりできるようなレンタルスペースをつくるという提案を行いました。

 地域創生Tech Program(デザイン・建築学課程)4年次生の嶋貫真子さんは、「ものづくりインターンシップI」で、引き続きこの課題に取り組み、30年以上も空き店舗だった紳士服店「愛友堂」の空間を改修し、1日単位での貸し出しを行う厨房付きレンタルスペース「アーキテンポ」として生まれ変わらせました。建築を学ぶ嶋貫さんは、「仮想のプロジェクトで設計を行う通常の授業とは異なり、地域の人々と協力しあいながら実際の建築に携われたことが貴重な体験になりました」と話しています。数回設計をやり直し、電気の配線なども考え、地域の建築家や大工さんにアドバイスをもらいながら完成にこぎつけました。グレーの壁と木の質感が「愛友堂」のレトロな金色の看板文字と調和し、ベンチ空間が併設された大きな窓が印象的です。この窓の設計には、住民が通り抜けるだけの「道」になってしまったアーケード商店街が、再び立ち止まって会話を生む「場」になるように、との思いが込められています。

 オープン初日の4月28日は、毎月第4日曜日に開催されている福知山ワンダーマーケットの日にあたり、焼き菓子とクラフトビールなどが提供されました。開店時刻の10時過ぎにはすでに行列ができ、多くの人が休憩や交流の場として活用していました。福知山ワンダーマーケット実行委員会によれば、クラウドファンディングでの支援金も目標額を達成し、「アーキテンポ」が新町商店街の活性化の新たな拠点となることが期待されています。

●福知山HP「いがいと!福知山な人々~京都工芸繊維大学4年生 嶋貫真子さん~」
https://www.city.fukuchiyama.lg.jp/site/promotion/12679.html

  • ワンダーマーケットを開催している新町商店街

    ワンダーマーケットを開催している新町商店街

  • 両側に窓を設けた「アーキテンポ」の外観

    両側に窓を設けた「アーキテンポ」の外観

  • オープン直後の様子

    オープン直後の様子

  • 窓に併設されたベンチ空間

    窓に併設されたベンチ空間

  • 店内の様子

    店内の様子

  • 設計を担当した地域創生Tech Program嶋貫さん

    設計を担当した地域創生Tech Program嶋貫さん

  • 店舗のパース図

    店舗のパース図