電気電子工学系 粟辻安浩教授らの研究グループは、微小領域をダイナミックに動く生物試料に適した高速度3次元動画像顕微鏡のモジュールを開発しました

 本学電気電子工学系 粟辻安浩教授、大学院生 稲本純也さん、井上智好さん、神戸大学先端融合研究環 的場修教授、産業技術総合研究所 夏鵬主任研究員らの研究グループは、微小領域をダイナミックに動く生物試料に適した高速度3次元動画像顕微鏡のモジュールを開発しました。これは、3次元画像技術であるディジタルホログラフィ*1を応用した高速イメージング技術を用いて、3次元動画像計測の簡便な実施を可能とする顕微鏡です。開発した顕微鏡と画像処理技術を用いて、微生物の3次元的な動きを検出し、開発した顕微鏡が微小領域をダイナミックに動く生物試料の三次元動画像計測に対して有効であることを実証しました。

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※本研究結果は国際光工学会(The International Society for Optics and Photonics, SPIE)が出版する科学誌『Journal of Biomedical Optics』(外部サイト)に掲載されました。

(用語解説)
*1:ディジタルホログラフィ
 光の干渉と回折を利用して,物体からやってくる光のすべての情報を記録・再生できる3次元画像技術です。私たちが物体を見るときに認識している,物体を透過または物体で反射した光である物体光と,基準となる光(参照光)を干渉させ,撮像素子を用いて干渉した光の明るさ分布を,干渉縞画像としてディジタル的に記録します。取得された干渉縞画像がホログラムです。取得したホログラムに対してコンピュータで計算処理を施すことで奥行きの情報も含めた,物体の3次元情報を復元できます。さらに,干渉縞画像がディジタル的に得られることより,得られた3次元情報を定量評価できます。