電気電子工学系 粟辻安浩教授らの共同研究グループが、光が散乱媒質中の奥深くを伝播する様子の、超高速な光の振る舞いのスローモーション動画記録に世界で初めて成功しました

 電気電子工学系 粟辻安浩教授、工芸科学研究科博士後期課程電子システム工学専攻 井上智好さん、千葉大学大学院工学研究院 角江崇助教、神戸大学 的場修教授らの研究グループは、光が散乱媒質中の奥深くを伝播する様子の、超高速な光の振る舞いのスローモーション動画記録に世界で初めて成功しました。3次元画像技術であるホログラフィー※を応用した超高速イメージング技術を用いて、光が生体組織に見立てたゼラチン中を、集光・屈折・回折といった異なる振る舞いを示しながら伝播する様子の記録・観察に成功しました。

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本研究結果は2021年11月8日に、英国Nature Researchの「Scientific Reports」(外部サイト)に掲載されました。

(用語解説)
※ホログラフィー
 光の干渉と回折を利用して、物体からやってくる光のすべての情報を記録・再生できる3次元画像技術です。私たちが物体を見るときに認識している、物体を透過または物体で反射した光を物体光と呼びます。物体光と基準となる光(参照光)を干渉させ、干渉した光の明るさ分布を高解像写真乾板で干渉縞画像として2次元に記録します。干渉縞画像を記録した高解像度写真乾板がホログラムです。記録に用いた参照光と同じ光をホログラムに照射すると物体光が再生され、奥行きの情報を含む物体の3次元像を観察できます。