International Week 2021が開催されました

 本年度で9回目となるKITインターナショナルウィークが、10月25日から29日にかけて本学で開催されました。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、オンラインイベントとコロナ対策を施した会場でのイベントを開催し、留学を志す学生と外国人留学生達とが協力してこの一週間を盛り上げ、交流を深めることが出来ました。

海外留学再開に向けて
 初日の海外留学説明会では、少しずつ再開されてきた海外留学の情報や、今の時期にどのような準備をしておくべきかについて説明がされました。参加した学生からは、オンライン留学への質問や、海外からも学生が参加する本学のオンライン・サマースクールへの参加方法について質問があり、コロナ禍でも留学へのモチベーションを持ち続ける熱意が感じられました。
 
 その他にも留学費用オンライン相談会では、長期留学と短期留学別に、費用の節約方法や奨学金のサポートについて留学経験者に具体的な相談が出来、熱心に話を聞く学生の姿が見られました。
 
 また本年度は期間を通じて初めて写真コンテストが実施され、インターナショナルウィークを盛り上げました。「あの街と私」というテーマで様々な国で撮られた写真が150枚以上投稿され、自由に海外渡航が出来る日々への希望を感じることができました。最終日には受賞者が発表され、学長と国際センター長から賞状と賞品が手渡されました。

全ての写真がプラザKITで展示されました

表彰式に参加した受賞者の皆さん

 ウィーク中盤には、本学の協定校であるタイのチェンマイ大学とフィンランドのLAB応用科学大学について、現在留学中の本学学生とフィンランドからの留学生に紹介をしてもらいました。実際にその国や大学で過ごしたからこそ分かる着眼点やアドバイスがあり、将来留学を考えている学生には大いに役立つ大学案内でした。

チェンマイ大学紹介動画の一場面

LAB応用科学大学紹介の様子

海外留学の意義と意味
 海外留学の意義と意味について本学教員が本音で語る座談会が実施されました。「異質なモノと出会う」と題されたこの座談会では、海外での研究経験のある教員が自分の体験や苦労話を話した後、学生も交えて議論をしました。教員からは、「若いうちに異文化に触れて、海外から日本や自分の日本での研究を見直すことで、役に立つのでは」という意見が多く聞かれ、海外留学は必要だと思っていなかった、全く興味がなかったという学生からも「先生方の経験談はとても新鮮で、海外留学に興味が持てた。」という意見が聞かれました。

司会を務めた深田教授

教員と学生との対話の様子

 また、第13回目となるセミナー、Career X English では中野雅文氏(日新電機タイ株式会社 取締役)と、大塚芳邦氏(元 日東精工株式会社 取締役)を講師にお迎えし、国際的な仕事が実際にはどのようなものかについて、率直にお話しいただきました。タイでの洪水の際の緊急時にどう対応したか、また、現地でのコトバや文化の壁はどう乗り越えたのかなど、大変貴重で具体的なお話を聞くことが出来ました。海外留学の経験をいかに将来に活かすか?という視点が生まれる講演会となりました。

大塚氏の講演の様子

中野氏の講演の様子

 その他にも、近年発展が目覚ましく、学習やコミュニケーションツールとしても必須となってきている機械翻訳とのつきあい方について掘り下げるセミナーが開催されました。ここでは本学の学生がどのように機械翻訳を利用しているのかについて調査したアンケート結果や、Google翻訳とDeepL翻訳の違い、また、英語以外の言語ではどの程度正確な翻訳が出来るのかについてタイ人留学生を招いて検証しました。後半では教員と学生が機械翻訳とのつきあい方について議論し、適切な距離感や今後の進化について様々な意見が出されました。

熱心に意見を述べる学生たち

キャンパスでの国際交流
 オンライン授業が実施されている影響で、外国人留学生と日本人学生の交流が難しいという声が聞かれていました。そこで、本学の留学生支援のボランティア団体であるKITICOと、図書館で国際交流トークルームを開催しているMcaféのメンバー達の協力により、楽しいオンラインイベントが二つ実現しました。
 一つ目は、パネルクイズショーです。世界のトリビアに関するクイズが出題され、学生たちが早押しで答えていました。最後の最後まで接戦で盛り上がり、観客も一緒になって応援する楽しいクイズショーになりました。

クイズショーのスライド

 二つ目は、留学生お悩み相談ルームです。ここでもKITICOとMcaféのメンバーが協力して、新しく日本に来たばかりの留学生たちに日本でスムーズに暮らすためのアドバイスをしました。個別の相談にもアドバイスをする時間も設けられました。このような相談ルームの開催は、留学生たちが京都で楽しく暮らす為のサポートを継続していくきっかけになりました。

お悩み相談ルームの一場面

コロナ禍のインターナショナルウィーク
 本年度のインターナショナルウィークは、新型コロナウイルス拡大防止のための緊急事態宣言が解除された直後に実施されたこともあり、いくつかのイベントはオンラインでの開催となりました。来年度のインターナショナルウィークでは、海外留学体験談の発表会や、海外からの留学生との交流会などが心置きなく対面で開催出来ることを心から祈っています。