材料化学系 Giuseppe Pezzotti教授らの研究グループが発表した論文中のイメージ図が国際論文誌「ACS Infectious Diseases」のカバーピクチャーに採用されました

 材料化学系 Giuseppe Pezzotti(ジュセッペ ペッツォッティ)教授らの研究グループと京都府立医科大学大学院医学研究科免疫学 松田修教授ら、歯科口腔科学 金村成智病院教授らの研究グループが共同で発表した論文中のイメージ図が国際論文誌「ACS Infectious Diseases」2022年8月号のカバーピクチャーに採用されました。
 
 本研究グループは、アミノ酸残基、タンパク質の二次構造および核酸成分に関する重要な情報をラマン分光法で得ることにより、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のデルタ株の同定に成功しました。次に、窒化ケイ素バイオセラミックス微粒子を5vol%含有する水溶液に新型コロナウイルス(デルタ株)を短時間暴露することによってウイルスが不活性化する現象を発見しました。ラマンフィンガープリント法により、分子スケールの抗ウイルス反応経路を解明し、スパイクタンパク質の翻訳後修飾により、細胞の感染からウイルスを完全にブロックする機構を明らかにしました。これにより、窒化ケイ素バイオセラミックスが瞬時に抗ウイルス効果を示す、安全で有効な無機化合物であることが証明されました。窒化ケイ素バイオセラミックスは、抗ウイルス性コーティング剤として抗ウイルスマスクなどへの応用が期待されています。

本研究成果は、国際論文誌「ACS Infectious Diseases」2022年8月号(外部サイト)に掲載されました。