マン・レイ(1890-1976)はアメリカで画家としてキャリアを開始し、マルセル・デュシャンと知り合ったことをきっかけとしてダダやシュルレアリスム運動に接近していきます。1921年に大西洋を渡りパリに拠点を移してからは、シュルレアリスム的なオブジェを制作するとともに、写真家として頭角を現していきます。
本展覧会は、多面的なアーティストであるマン・レイの作品および関連資料を多く所蔵する石原輝雄・純子コレクションより、マン・レイの展覧会ポスターにスポットを当てて紹介するものです。彼が活躍したフランス、母国アメリカ、ヨーロッパ他国、ならびに日本でこれまで開催されてきた数々の歴史的な展覧会の告知ポスターのデザインを通覧することで、キュレーターやデザイナーたちがどのようにマン・レイを捉えてきたのか、一人のアーティストの表象がどのように通低しまた変化していくのか、を探ります。