京都工芸繊維大学美術工芸資料館では、このたび、山鬼文庫(金沢市)所蔵作品をお借りして、「ジャパニーズ・モダンデザインの誕生-1940年代から70年代-」を開催いたします。
山鬼文庫は、工芸・デザイン史 研究者森仁史氏が蒐集された、歴史、思想、美術、デザインなどに関する膨大な図書で知られていますが、同文庫にはまた、デザイン資料としての「実物」も数多く収蔵されています。今回は、山鬼文庫から、1940年代から70年代にかけてわが国でつくられた家具、プロダクト製品、写真雑誌類、各種広告類さらにデザイン教本などをお借りして、日本のモダンデザインが確立してくる時期の様相をたどります。
展示は、第1部「グラフィック・写真のモダンデザイン」、第2部「家具にみるジャパニーズ・モダンデザイン」、第3部「戦後日本のプロダクトデザイン」および「山鬼文庫所蔵のデザイン教本」(附属図書館)からなり、第1部では戦前、戦中期に刊行された国策雑誌を中心に、アメリカの写真誌を参考にしたデザインの諸相を展示いたします。第2部では、1970年代までに制作された家具を中心に、第3部ではプロダクトデザイン製品を通して、日本のモダンデザインが形成されてくる過程を示します。また、附属図書館では、明治時代末から戦中期にかけての雑誌やデザイン教本、デザイン戦略に関する書籍を展示いたします。
この展覧会では、日本において、「デザイン」が徐々に形成されてゆく過程を、多彩で多様な「実物」を通してご覧いただきます。実物が語るジャパニーズ・モダンデザインの誕生をぜひお楽しみください。
◎イベント
●公開講座「書籍・雑誌にみるジャパニーズ・モダンデザイン」
日時:2020年1月31日(金)15:00~17:00
会場:京都工芸繊維大学附属図書館研修室A
講師:森仁史(山鬼文庫)
事前申し込み不要。参加は無料です。
●シンポジウム「ジャパニーズ・モダンデザインの誕生」
日時:2020年2月1日(土)13:30~17:00
会場:京都工芸繊維大学60周年記念館2階大セミナー室
基調講演:森仁史(山鬼文庫)
パネリスト:櫛勝彦・多田羅景太・廬ユニア
事前申し込み不要。参加は無料です。
◎同時開催
Al + Byobu:アート・デザインの新たな挑戦
会期:2020年1月6日(月)~2月1日(土)