本学には、学生と教員が協力して行うプロジェクトを財政的に支援する事業「学生と教員の共同プロジェクト」があります。この事業は、学内外でのイベント、国際コンテストへの応募、ボランティア・地域貢献活動などを支援し、教育・研究に資することを目的とするものです。「ROBOCON挑戦プロジェクトチーム“ForteFibre(フォルテフィブレ)”」は、共同プロジェクトの一つとして活動を行っています。
“ForteFibre”は、2006年に始動したプロジェクトで、毎年開催される「NHK学生ロボコン」で優勝することを目標に活動しています。部員は各学年20名ほどで、機械工学課程、電子システム工学課程、情報工学課程の学生が中心です。
プロジェクトの組織は、大きく「ソフト班」と「ハード班」に分かれています。ソフト班には、機体を制御するためのプログラムを書くメンバーと、電子回路を設計・製作するメンバーが所属しています。ハード班には、ロボット本体の設計・加工・組み立てを行うメンバーがいます。他には、チーム全体をマネジメントする「運営」という役割があります。
活動スケジュールは、1回生の6月頃までは部内で「新人戦」を開催し、白線の上を走るライントレース機や自作ハンドの製作に挑戦します。その後は、9月に金沢工業大学のチームが主催する「SRC(Summer Robot Contest)」に出場し、3月の「関西春ロボコン」、8月の「関西夏ロボコン」と大会が続きます。そして最後が「NHK学生ロボコン」。8月下旬に翌年のルールが発表され、6月の本番に向けて約10か月をかけた戦いが始まります。
機体製作の様子
部品を加工する様子
NHK学生ロボコンのテーマは毎年大きく変わります。例えば、2024年は稲作、2025年はバスケットボール、そして2026年はカンフーを模した競技が行われました。
テーマが変われば、つくるロボットや考え方も変化します。近年は、自動機が必要となる年が増えており、相手チームの戦略を考察した上で、それに対抗できる機体をつくることが重要となっています。過去の機構を流用できる場面もありますが、基本的には一から新しく考えることの方が多いです。
ロボットに用いる部品の大部分は、学内の「オープンファシリティセンターものづくりユニット」にある工作機械を駆使して、自分たちの手で加工しています。図面どおりにできたパーツであっても、ほんのわずかな誤差が積み重なってうまく組み立てられなかったり、設計時には気付かなかった干渉があったりして、まさに試行錯誤の連続です。個々のこだわりがあるからこそ、時には意見がぶつかることもあります。その中で、全員が納得できる妥協点を見つけ、チーム一丸となって進んでいけるように導く力が、この活動をとおして大きく磨かれます。
NHK学生ロボコン2026に向けて製作した機体
製作した機体のテスト走行
製作した機体の走行練習
NHK学生ロボコン2026に出場した機体
このプロジェクトに参加していると、大会で他の大学や高等専門学校の方々と交流する機会が多くあります。そこで、チームの運営方法やロボットの制御方法、新しい技術などを取り入れることができ、アイデアの幅が大きく広がっていきます。特に関西は「みんなで一緒に盛り上げていこう」という温かい空気感があります。
“ForteFibre”は新メンバーも募集中です。新しいことにチャレンジするのはハードルが高いと感じるかもしれません。ただ、参加してみると「意外と楽しい」と思うことの方が多いので、ロボコンでもそれ以外でも、ぜひ何かに挑戦してみてください。
NHK学生ロボコン2026での競技の様子(写真提供:ヤマハ発動機株式会社)
NHK学生ロボコン2026においてヤマハ発動機株式会社より
特別賞を受賞(写真提供:ヤマハ発動機株式会社)