光の振動方向によって異なる反射の様子を世界で初めてスローモーション動画に記録

 本学電気電子工学系 粟辻安浩教授、博士前期課程電気システム工学専攻2回生の佐々木みかさん、博士後期課程電子システム工学専攻1回生の井上智好さんらの研究グループは、光の振動方向と光の反射率に関する法則に従う、超高速な光の振る舞いのスローモーション動画記録に世界で初めて成功しました。3次元画像技術であるホログラフィー※1を応用した超高速イメージング技術を用いて、異なる物質の境界面で反射する光が、その振動方向ごとに異なる振る舞いを示す様子の記録・観察を達成しました。
 全反射顕微鏡に新たな機能を付加した超高速全反射動画像顕微鏡の創出へ展開することで、生体分子など超高速機能の解明や理解への貢献が期待されます。

 本件の詳しい内容はこちら(PDF)

 ※本研究結果は、英国 Nature Researchの学術雑誌『Scientific Reports』(外部サイト)に掲載されました。

(用語解説)
※1: 光の干渉と回折を利用して、物体からやってくる光のすべての情報を記録・再生できる3次元画像技術です。私たちが物体を見るときに認識している、物体を透過または物体で反射した光を物体光と呼びます。物体光と基準となる光(参照光)を干渉させ、干渉した光の明るさ分布を高解像写真乾板で干渉縞画像として2次元に記録します。干渉縞画像を記録した高解像度写真乾板がホログラムです。記録に用いた参照光と同じ光をホログラムに照射すると物体光が再生され、奥行きの情報を含む物体の3次元像を観察できます。