KIT Bio Tech × IT Spring School 2019を開講しました

 平成31年2月17日(日)~2月24日(日)の間、京都工芸繊維大学分子化学系 亀井加恵子教授と情報工学・人間科学系 福澤理行准教授が中心となり、「KIT Bio Tech × IT Spring School 2019」を実施しました。

 本プログラムには、JST「さくらサイエンスプラン」の支援を受けたカンボジア・ベトナム・ラオス・ミャンマーの4か国7大学から学生15名※および京都工芸繊維大学の学生7名が参加しました。参加者は、それぞれの専門分野によりバイオとITの2つのグループに分かれ、特別講義の受講やワークショップでの課題に取り組みました。バイオグループでは、本学が世界に誇るショウジョウバエを用いた実験や、亀井教授が約20年間にわたりベトナムをはじめとする東南アジア諸国と共同研究を行う、「天然物による細菌制御に関する研究」など3つの実験に取り組んだほか、受入学生は、自国の大学にはない精密機器の使用方法等を本学学生から学びました。ITグループでは、福澤准教授より、「ワイヤレスIoTデバイスを用いたダッシュボードのプロトタイピング」という課題を与えられ、参加学生は2人1組となって共同製作に取り組みました。最終日には合同報告会が開催され、バイオグループは3つのグループに分かれてそれぞれ1つの実験について、結果を報告しました。ITグループは、ワイヤレスIoTデバイスに内蔵された様々なセンサーの機能を活用し、製品の品質指標や生産速度の可視化、搬送トラックの異常姿勢検出を遠隔監視するなど、ユニークなシステムを提案しました。

 参加者全員にとって、はじめての日本訪問であったため、期間中は、学業面だけでなく、日本の社会や文化を紹介する機会も設けられました。株式会社島津製作所の本社工場を訪問し、品質保証のための取り組みや開発された技術が実際にどのように製品に生かされているのかを学びました。また、和菓子作りも体験し、参加者は、古都・京都の伝統文化を味わい、楽しみました。

 日本を含めた5か国の参加者が集う場では、言語・国籍を超えたつながりが生まれ、帰国後もSNS等を通じて交流が続いています。また、参加者の所属する各大学とは今回の参加をきっかけに今後も共同研究や学生の受入など交流を継続していく予定です。サポーターとしてプログラムに参加した日本人学生にとっても海外留学等を考える機会となり、全参加者にとって非常に有意義な8日間のプログラムとなりました。

※招へい者内訳
王立プノンペン大学(カンボジア)学生2名・教員1名
キリロム工科大学(カンボジア)学生2名
国立ホーチミン理科大学(ベトナム):学生3名
カント大学(ベトナム)学生3名
ハノイ工科大学(ベトナム)学生1名
ラオス国立大学(ラオス)学生2名・教員1名
ヤンゴン工科大学(ミャンマー)学生2名・教員1名

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