KIT Fiber and Textile Summer School 2018を開講しました

 平成30年7月24日~31日まで繊維分野の短期招へいプログラムKIT Fiber and Textile Summer School 2018が本学繊維科学センター主催で開催されました。繊維研究における伝統を持つ本学の国際的なネットワークを活かし、東華大学(中国)、香港理工大学(香港)、嶺南大学(韓国)、慶南科学技術大学(韓国)、シンガポール国立大学(シンガポール)、マラヤ大学(マレーシア)、オクトーバーMSA大学(エジプト)国立台湾科技大学(台湾)、カタロニア工科大学(スペイン)の計9大学から合計27名の学生が参加しました。

 今年度で3回目となる本プログラムでは、本学の繊維学系の教員による講義や研究室見学に加え、新しい試みとして学生が数名ずつ様々な研究室に分かれ、終日にわたり実験を行う「1日研究室体験」が実施されました。参加学生達は、研究室配属の日本人学生のサポートを受けながら実験を体験し、本学が誇る繊維研究の幅広い分野に実際に触れることが出来ました。また、株式会社川島織物セルコン、東洋紡株式会社、株式会社ワコールホールディングスを訪問し、緞帳作製の現場見学、日本における繊維産業発展の歴史、日本の繊維関連企業の最新技術、消費者に寄り添った妥協の無い商品開発やモノづくりの姿勢について学ぶ機会も設けられました。さらに、週末には京絞りや風呂敷包み方体験を通じて、京都における繊維産業の広がりと伝統文化を楽しく学びました。

  • 1日研究室体験の様子1日研究室体験の様子
  • ワコール本社訪問ワコール本社訪問

 プログラム最終日には、参加学生がそれぞれ、1日研究室体験での実験成果や、日本の繊維技術の自国での反映についてアイディアを発表しました。本プログラムでの学修内容を踏まえ、伝統繊維産業の活性化や環境問題緩和への活用等、それぞれの国の事情を反映した提案が発表されました。

 参加した学生からはプログラム全体において高い評価が得られ、「繊維学のみならず、日本の文化や日本人について大いに学ぶことが出来た」「多様な国籍の同じ分野を勉強する学生と交流が持てた、この交友を持続していきたい」「将来、また京都に留学してさらに繊維学の知識を得、自国で活かしたい」という声が多く聞かれました。この事業を通じて、連携大学とのパートナーシップがより深まり、学生交流が一層活発となることが期待されます。

  • 風呂敷包み方講座風呂敷包み方講座
  • 修了式修了式