電気電子工学系 三瓶明希夫准教授と粟辻安浩教授らの共同研究グループがプラズマ内に浮遊する多数の微粒子をリアルタイムで観察・分類できる技術を世界で初めて開発しました

 電気電子工学系 三瓶明希夫准教授,粟辻安浩教授,大学院工芸科学研究科博士後期課程電子システム工学専攻 井上智好さん,大学院工芸科学研究科博士前期課程電子システム工学専攻 川出恭隆さん,鈴木理史さん,落合遼太朗さん(研究当時)の共同研究グループは,光波の振動方向である偏光※1情報をもとに,プラズマ※2中で浮遊する多数の微粒子をリアルタイムで観察・分類できるイメージング技術の開発に世界で初めて成功しました。
従来技術では不可能であったプラズマ中の微粒子の分類を,光の偏光の情報を利用することで可能になりました。プラズマ内の微粒子をリアルタイムで捉えて分類することは宇宙空間における微生物の挙動の模擬実験,プラズマメタマテリアルの開発への貢献などプラズマ利用技術の進展が期待できます。

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本研究結果は2021年8月27日に,電気・情報工学分野の学術研究団体IEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineers)発行の学術雑誌「IEEE Transactions on Plasma Science」(外部サイト)に掲載されました。

(用語解説)
※1:偏光
 光は電場と磁場が波となって進む電磁波の一種。電場の方向は,光の振動方向と直交していますが,一般にはその向きは決まっていません。この電場の向きが1方向にそろったものを直線偏光と呼びます。

※2:プラズマ
 プラズマは固体,液体,気体に続く第4の物質状態で言われ,高温のため気体中の原子から電子が分離して電子とイオンが自由に運動できるようになった状態のこと。