応用生物学系 井沢真吾 准教授らの研究グループは、酵母のエタノール耐性のカギとなるメカニズムを解明しました

 応用生物学系 井沢真吾 准教授らのグループは、これまで大きな謎とされてきた「酵母のエタノール耐性」について、鍵となるメカニズムを解明しました。本研究で得られた知見は、日本酒や焼酎、ワインの醸造技術改良やバイオエタノールの生産コスト低減に貢献することが期待されます。

 アルコール発酵によって糖からエタノールを産生する酵母(学名 Saccharomyces cerevisiae)は、日本酒やワインなどの酒類醸造やパン作り、バイオエタノール製造などに利用される最も身近な有用微生物です。一方、高濃度のエタノールはタンパク質の変性や細胞増殖の阻害を引き起こす毒物でもあり、消毒などにも利用されています。エタノールを産生する酵母は他の生物と比べて高いエタノール耐性を示しますが、そのメカニズムは不明であり、これまで大きな謎とされてきました。同研究グループは、エタノールの毒性に対して酵母が耐性を獲得する上で、熱ショックタンパク質(HSP, heat shock protein)のHsp104とHsp70を主要構成因子とするバイシャペロンシステム(下図)が不可欠であることを明らかにしました。

図 バイシャペロンシステムとエタノール耐性

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本研究成果は2023年11月16日付けの米国学術誌「Journal of Biological Chemistry」オンライン版(外部リンク)掲載されました。