ピカソの作品には、時代と地域の違いを問わず、古今東西にまたがっての実に膨大なイメージの記憶が蓄積されている。こうした「人類の美術」への参照を問題にするとき、それが、「創造のための原点」であったという前提を共有しながら、「模倣」、「剽窃」、「借用」、「引用」といった様々な言葉で語られてきた。フランスとイタリアから2名のピカソ研究者をお迎えし、我が国で活躍するピカソ研究の第一人者並びにピカソ研究に携わる美術史家を発表者に加えて、ピカソの「人類の美術」への参照の意味を解明する。
司会進行:吉田典子(神戸大学教授)
- 10:00-10:10
- 来賓挨拶:
高階秀爾(東京大学名誉教授、大原美術館館長)
- 10:10-10:20
- 趣旨説明:
永井隆則(京都工芸繊維大学准教授)
- 10:20-11:00
- 基調報告:
大髙保二郎(早稲田大学名誉教授)
「ピカソと人類の美術―過去との対話・模倣と創造―」
- 11:05-12:25
- 招待講演 I:(逐次通訳付)
ロランス・マドリーヌ(フランス文化財主任学芸員)
「ピカソとアングル」
- 12:25-13:30
- 昼休憩
- 13:30-14:50
- 招待講演 II:(逐次通訳付)
カテリナ・ザッピア(ペルージャ大学名誉教授)
「ピカソとイタリア美術」
- 14:55-15:35
- 発表 I:
松田健児(慶應義塾大学准教授)
「ピカソとスペイン(美術)? ベラスケスを軸に」
永井隆則(京都工芸繊維大学准教授)
「セザンヌに変身するピカソ」
- 15:35-15:45
- 小休憩
- 15:45-16:45
- 発表II:
松井裕美(名古屋大学高等研究院(人文学研究科))YLC 特任助教)
「第二次世界大戦後のピカソの陶器制作と展示における「アナロジー」の思想?過去の継承と再解釈に関する一考察」
大久保恭子(京都橘大学教授)
「境界侵犯者としてのピカソのプリミティヴィスム―変奏と独創―」
町田つかさ(和泉市久保惣記念美術館学芸員)
「ピカソと日本 大戦を越えて、相互的受容の様相」
- 16:45-17:00
- 小休憩
- 17:00-18:00
- 全体討議(司会:大髙保二郎)
- 18:00-
- 閉会挨拶: 吉田典子(神戸大学教授)
登壇者紹介はシンポジウムフライヤーをご覧下さい。
- 日 時
- 2017年11月11日(土) 10:00~18:00
- 会 場
- 京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 西構内1号館1階0111教室 [ MAP ]
- 使用言語
- フランス語と日本語
- 問い合わせ先
- 京都工芸繊維大学大学院 デザイン・建築学系造形史研究室
E-mail:t-nagai[at]kit.ac.jp (※[at]を@に変換してください)
- 主 催
- 京都工芸繊維大学デザイン・建築学系造形史研究室/日仏美術学会
- 助 成
- 公益財団法人鹿島美術財団/公益財団法人ポーラ美術振興財団
- 後 援
- 美術史学会