「認知的インタラクションデザイン学」公開講義2019

京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 情報工学専攻では、2015年度より、インタラクションデザイン学コースを設置し、そこでの授業として「認知的インタラクションデザイン学」を開講しています。本講義は、公開講義として実施しますので、学内外から、どなたでもご参加いただくことができます。参加費無料、事前登録は不要です。同じ学外講師の方には多くても3年間に1回しか依頼しない運営ですので、昨年、一昨年受講された方も、ぜひ、再度、お越し下さい。
京都工芸繊維大学 情報工学専攻 インタラクションデザイン学コース Webサイト

お問い合わせ先
情報工学・人間科学系 岡 夏樹
E-mail:nat[at]kit.ac.jp (※[at]を@に変換してください)
日時
2019年6月17日(月)14:30-16:00
講師
平岡敏洋(名古屋大学未来社会創造機構 産学協同研究部門 特任准教授)
場所
京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 東部構内 東3号館(ノートルダム館)3階 K302
題目
自動運転と運転支援の問題点と今後の展望 ~不便益の視点に基づくシステム設計論~
概要
現在、自動運転に対する社会的期待が高まっているが、その技術開発や法整備など、現状に対する理解は進んでいないと言わざるを得ない。本講義では、自動運転と運転支援の現状と問題点について概説する、さらに、ユーザにあえて手間をかけさせることに着目した人間機械系の新しい設計論である「不便益 (Benefits of Inconvenience)」について紹介し、不便益の視点から自動運転や運転支援のあり方について考える。
日時
2019年6月20日(木)10:30‐12:00
講師
入戸野宏(大阪大学大学院 人間科学研究科 教授)
場所
京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 西部構内 8号館2階 0822講義室
題目
心理生理学の発想:ユーザーインタフェースから「かわいい」まで
概要
心理生理学は、心理(心)と生理(身体・脳)の関係についての学問であり、主観-行動-生理というの3つの側面から心を眺めるアプローチである。主観・行動 vs. 生理という対立を想定するのではなく、三角測量によって心の活動を眺める点に特色がある。工学や産業でも生理反応を計測することで心理状態を知ることへの期待が高まっている。この講義では、生理反応の計測によって何をどこまで明らかにしうるのか、どのような点に気をつけたらよいかについて、いくつかの例を挙げて紹介する。
日時
2019年7月1日(月)14:30‐16:00
講師
・岩瀬貴博(ヤフー株式会社テクノロジーグループシステム統括本部サービスプラットフォーム部 エンジニア)
・田邉昭博(ヤフー株式会社テクノロジーグループサイエンス統括本部サイエンス1本部 エンジニア)
場所
京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 東部構内 東3号館(ノートルダム館)3階 K302
題目(仮)
機械学習を支える大規模データの管理とその難しさ
概要(仮)
ヤフーでは日々、大規模かつ多岐にわたるビッグデータを扱っている。本講義ではヤフーで用いられている機械学習の概要について具体例を交えて紹介したのち、サービスでビッグデータを利活用するための課題とその解決方法について説明する。
日時
2019年7月1日(月)16:10‐17:40
講師
岡夏樹(京都工芸繊維大学 情報工学・人間科学系 教授)
場所
京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 東部構内 東3号館(ノートルダム館)3階 K302
題目
対話行為の表出と理解:意識的な処理/自動的な処理の観点から
概要
対話行為は、質問、要求、挨拶といったレベルでの発話の意味である。我々は終助詞により表された対話行為に合った反応のしかたを学習するロボットの構築を目指しているが、これまで、相手の信念や意図の明示的な表象は持たせない方針をとってきた。本講義では、まず、この方針をとってきた理由を説明し、続いて、明示的な心のモデルを用いない推論に、後付けの説明(ポストディクション)をする機能を付け加える構想を述べる。
日時
2019年7月2日(火)16:10‐17:40
講師
加藤博一(奈良先端技術大学院大学 先端科学技術研究科情報科学領域 教授)
場所
京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 東部構内 東3号館(ノートルダム館)3階 K302
題目
作業支援における拡張現実感を用いたインタラクション
概要
拡張現実感(AR)のコンセプトが提唱されてから約四半世紀がたった。情報技術の発展と共に進化してきた拡張現実感は、スマートフォンアプリとして実用化されている一方で、その理想型の完成には、まだ多くの技術開発が必要とされている。本講演では、拡張現実感技術の現状について説明した後、作業支援応用における拡張現実感を用いたインタラクションについて解説する。
1.拡張現実感(AR)とはどんな技術か。
2.拡張現実感がなぜ作業支援に有効か。
3.今後どのような研究開発が重要になるか。
日時
2019年7月8日(月)14:30‐16:00
講師
渋谷雄(京都工芸繊維大学 情報工学・人間科学系 教授)
場所
京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 東部構内 東3号館(ノートルダム館)3階 K302
題目
専攻横断型科目「ソーシャルインタラクションデザイン」の紹介
概要
情報工学専攻、デザイン学専攻、および他の専攻を横断する大学院博士前期課程(修士課程)用PBL(Project Based Learning)科目である「ソーシャルインタラクション」について紹介する。
・科目概要
・講義・実習の進め方
・これまでの成果を紹介
・今後の展開
日時
2019年7月9日(火)16:10‐17:40
講師
新井田統(株式会社KDDI総合研究所インタラクションデザイングループグループリーダー)
場所
京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 東部構内 東3号館(ノートルダム館)3階 K302
題目
ユーザ体験とサービスデザイン ーヒトを理解するということー
概要
近年のコミュニケーションサービス市場では、モノからコトへ、プロダクトからサービスへという流れの中で、ユーザ体験(UX)を考慮したサービス開発手法であるデザイン思考やHCDが注目を集めている。本講義では、こうした手法を、工学と心理学の学際研究の視点から概説するとともに、講演者が行ってきた実践事例を紹介する。
日時
2019年7月18日(木)10:30‐12:00
講師
西崎友規子(京都工芸繊維大学 情報工学・人間科学系 講師)
場所
京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 西部構内 8号館2階 0822講義室
題目
ユーザの個人差とインタラクションデザイン
概要
システムや機器とのインタラクションにおいては、それに対面するユーザの特性によって、感じ方、操作性等のさまざまな面で差異が生じる。人間の心理・認知機能の個人差を説明し、インタラクションデザインにおいて個人差をどのように扱っていくのがよいか、研究事例を紹介し本課題について概観する。